上杉本洛中洛外図屏風
Scenes in and around Kyoto, Uesugi version
狩野永徳
作品解説
『上杉本洛中洛外図屏風』は1565年頃に製作された六曲一双の図屏風です。狩野永徳の生きた時代の京都の市中、郊外の名所や生活、風俗を描いた作品です。『洛中洛外図』が題材の作品は日本国内に数多く存在しますが、狩野永徳の『上杉本洛中洛外図屏風』はその中でも保存状態が良く、細部に渡り描かれた京都の様子を見ることができます。金色の下地に描かれた町は、当時の京都の活気の良さと圧倒的な権力を見る者に感じさせます。狩野永徳の所属した狩野派は、親・兄弟などの血族関係を主軸とした画家集団であり、室町時代から約400年もの間日本の美術界の先頭に立っていました。その中でも狩野永徳は絵師としての才能を発揮した重要な人物です。『上杉本洛中洛外図屏風』は国宝に指定されています。
制作年
1565年頃
素材/技法
紙本金地着色
制作場所
日本