リッタの聖母

Madonna Litta

レオナルド・ダ・ヴィンチ

作品解説
この作品は、19世紀にミラノの貴族であるリッタ家が所有していたことから『リッタの聖母』と呼ばれています。「授乳の聖母 (en:Madonna lactans)」と呼ばれる、幼児キリストに母乳を与える聖母マリアを描いた作品です。ダ・ヴィンチ初期の作品のひとつ『カーネーションの聖母』と同じようなアーチ状の窓がある薄暗い背景をしており、窓の外は空気遠近法を使用した山並みの風景が描かれています。この『リッタの聖母』の作者については、ダ・ヴィンチの真作かどうか、研究者の間でも意見が分かれています。弟子のジョヴァンニ・アントーニオ・ボルトラッフィオ (en:Giovanni Antonio Boltraffio) やマルコ・ドッジョーノ (en:Marco d'Oggione) の作だとも言われますが、エルミタージュ美術館はレオナルドの真作だと主張しています。
制作年
1490年から1491年
素材/技法
板に卵テンペラ、のちにキャンパスに移植
制作場所
ミラノ