聖マルティヌスの日の葡萄酒

The Wine of Saint Martin's Day

ピーテル・ブリューゲル

作品解説
『聖マルティヌスの日の葡萄酒』は11月11日の葡萄酒の守護聖人「聖マルティヌスの日」の場面を描いています。マルティヌスは半裸で震えている物乞いを見て、彼を気の毒に思ったマルティヌスは、マントを2つに引き裂いて、半分を物乞いに与えたと言われています。そしてその物乞いはイエス・キリストであったといわれ、彼の洗礼のきっかけとなりました。この聖マルティヌスの日に村々はフランドル・ヌーヴォを振舞われ、収穫した葡萄を大いに楽しむ様子が描かれています。一方で農民たちは画面左上の十字架には目もくれず酒を楽しんでいます。これはピーデル・ブリューゲルの人々の愚かさと堕落に対する風刺でもあります。
制作年
1565年
素材/技法
テンペラ
制作場所
ベルギー
所蔵美術館