異教の供犠に対する聖体の秘蹟の勝利

The Victory of the Eucharist over Idolatry

ピーテル・パウル・ルーベンス

作品解説
『異教の供犠に対する聖体の秘蹟の勝利』は1626年頃にピーテル・パウル・ルーベンスによって描かれました。ルーベンスはアントウェルペンに工房を設置し、その工房が手がけたタピスリーの代表作『異教の供犠に対する聖体の秘蹟の勝利』の下絵として描かれたのが本作です。ルーベンスのよき友人であったイザベラ大公妃が 幼少期を過ごしたマドリッドの クララ会修道院のために依頼したもので、 ルーベンスの下絵を工房で 原寸大へ拡大しタピスリーが制作されました。異教や悪徳に対する信仰、教義の勝利を主題にしており、ダイナミックな構図と人物描写がルーベンスらしい作品となっています。ルーベンスとイサベルの信頼関係は深く、ルーベンスは画家としてのみならず、特使や外交官の役割もこなすようになっていました。
制作年
1626年頃
素材/技法
油彩、板
制作場所
マドリード
所蔵美術館
ジャンル