燃えるキリン

The Burning Giraffe

サルバドール・ダリ

作品解説
製作国は不明ですが、「燃えるキリン」はダリがアメリカへの亡命中に描いた作品で、故国で起きている内乱に悩む姿を表現しています。青い女性が象徴的な作品ですが、タイトルとなっているのは、左後部に描かれている燃えるキリンで、このキリンは「男性的また、宇宙的世紀末を象徴する怪物」だとダリ自身が語っており、戦争を予感して描いたと言われています。この作品の構成は、ダリが当時、傾倒していた心理学者のフロイトの影響を受けていると言われており、フロイトは「人間の身体は秘密の引出を抱えており、心理学者によってのみそお引出を開けることが出来る」と語っていました。まさに作品中央に描かれている女性には、体に引き出しがあり、女性の潜在意識を表しているようです。この体に引出のある女性はダリの他の作品でも見られる表現となっています。
制作年
1937年
素材/技法
油彩
制作場所
アメリカ