ロブスター・テレフォン

Lobster Telephone

サルバドール・ダリ

作品解説
"本物の黒電話に石膏で作ったロブスターを接着させて作った「ロブスター・テレフォン」はダリがイギリスの詩人エドワード・ジェームズに贈った作品のひとつです。この黒電話は普通に使えるため、ジェームズは4台購入し、広い邸内に設置して実際に利用していたようです。このロブスター・テレフォンは、普通は関係しない物を組み合わせるシュルレアリスムの古典的名作とされていますが、ダリ自身はこの作品を作った理由として「なぜレストランでロブスターを頼んだ時に、茹でられた電話が出てきたことがないのかが不思議で理由が知りたいから」と述べています。また、ダリにとってロブスターと電話には強い性的意味が含まれており、他の作品にも出てくる電話には、どこか官能的な曲線美を感じており、数回用いられているロブスターは女性器を象徴し、性的な喜びや痛みと関連付けています。このオブジェではロブスターの尾ひれ部分に表されている女性器がちょうど電話のマウスピースの上にくるように設置されており、ダリが考える無意識下の隠された欲望を明らかにした作品となっています。|"
制作年
1936年
素材/技法
黒電話、石膏
制作場所
不明
所蔵美術館
    ダリ・ユニバース