日坂 佐夜ノ中山(東海道五拾三次)

Fifty-three Stations on the Tokaido: Sayo-no-Nakayama Mountain near Nissaka

歌川広重

作品解説
"「日坂 佐夜ノ中山(にっさか さよのなかやま)」は広重が風景画の絵師として地位を確立した名所絵シリーズ「東海道五十三次」の1図です。|日坂の佐夜峠は箱根に次ぐ東海道の難所のひとつで、「年たけて また越ゆべしと思ひきや 命なりけり佐夜の中山」と新古今集で西行法師がうたったことでも有名な地です。|あまりにも急な坂道で、駕籠かきはかごに客を乗せることができず、空の籠をかついで坂を登っています。|坂の下に描かれている大きな石は「夜泣石」と呼ばれる石で、ここで山賊に殺された妊婦の霊が乗り移ったとされており、夜中になると泣き声が聞こえてくると伝えられています。|旅人たちはみな足を止めてこの石を眺めています。"
制作年
1833年 - 1834年
素材/技法
多色刷木版画
制作場所
静岡県掛川市佐夜
所蔵美術館
ジャンル