西塔鬼若丸

Saito Oniwakamaru

歌川国芳

作品解説
"「西塔鬼若丸(さいとうおにわかまる)」というのは武蔵坊弁慶の幼名で、弁慶(鬼若丸)が幼少期に比叡山延暦寺で過ごしていたとき、巨大な鯉を退治したという有名なエピソードがあります。|この絵はそのエピソードをもとに描かれたもので、国芳は同じタイトルで複数の絵を描いていますが、この絵の鬼若丸は幼子というよりは若者の顔つきで、歌舞伎の演目看板として描かれたのではないかと想像されます。|鬼若丸の表情もさることながら、水しぶきをあげて荒れ狂う鯉の迫力は凄まじく、鯉の血走った眼球までもが克明に描かれており、国芳らしさが光る作品です。"
制作年
1845年
素材/技法
多色刷木版画
制作場所
江戸向島(花街)、現在の墨田区
所蔵美術館
    国立劇場
ジャンル