かぼちゃ

Pumpkin

草間彌生

作品解説
草間彌生の代表的なモチーフがかぼちゃです。「実際の南瓜がそれぞれ豊かな表情を持っているように、わたしの南瓜だってどれ一つとして同じではない」と草間自身が語るように、油彩、版画、立体作品、インスタレーションと、実に様々な形、色、素材で制作されてきました。草間の生家は長野県松本で種苗業を営む裕福な家で、幼い草間はその畑地でスケッチをして過ごしたと言います。草間はその自伝「無限の網」で、「何とも愛嬌のある形をしたカボチャに私は魅せられた。私がカボチャに造形的興味を受けたのは、その太っ腹の飾らぬ容貌なのだ。そして、たくましい精神的力強さだった」と記しています。この「かぼちゃ」はそれら草間のかぼちゃをモチーフにした作品のひとつで、アクリル絵の具のはっきりとしたコントラストで鮮やかに描かれたものです。これもまた草間作品の特徴である水玉と網の目で埋め尽くされた画面構成を取っています。
制作年
1999年
素材/技法
キャンバスにアクリル絵具
所蔵美術館
ジャンル