大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!

会期終了

Information

 
会期2021年11月16日〜2022年1月16日
会場 うらわ美術館
入場料 一般1100円(880円)
大高生880円(710円)
※( ) 内は20名以上の団体料金。
※中学生以下、障害者手帳等をご提示の方(付き添いの方1名を含む)は無料です。
※併せてMOMASコレクション(1階展示室)もご覧いただけます。

【とら割】
埼玉県立近代美術館又はうらわ美術館で「大・タイガー立石展」の「一般」又は「大高生」の観覧券を購入すると、2会場目の観覧料が200円割引になります。
2会場目の観覧券購入の際に、1会場目で配布される「とら割券」(1枚につき、1名様のみ、1回限り有効)をご提出ください。
その他の割引との併用はできません。
開館時間 10:00~17:00(金・土曜日は20時)
展示室への入場は16:30まで
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は開館、翌平日休館)、年末年始および展示替え期間。 その他、臨時に休館することがあります。
電話番号 048-827-3215
住所 〒330-0062 さいたま市浦和区仲町二丁目5番1号 浦和センチュリーシティ―3階
アクセス うらわ美術館は、「ロイヤルパインズホテル浦和」と同じ建物(浦和センチュリーシティビル)の3階にあります。
建物中央付近にあるうらわ美術館連絡用エレベーターをご利用ください。

<JRをご利用の場合>
JR浦和駅西口より徒歩7分
JR京浜東北線、高崎線、宇都宮線、上野東京ライン、湘南新宿ラインが停車します。
大宮駅から8分、上野駅から20分、新宿駅から25分。

<お車でお越しの方へ>
東北自動車道 浦和出口から9キロメートル、首都高5号池袋線・埼玉大宮線 浦和南出口から4キロメートル、外環自動車道 三郷方面より外環浦和出口から5キロメートル、大泉方面より戸田西出口から7キロメートル。
※駐車場について
浦和センチュリーシティビル地下に公営駐車場(有料です・割引なし)があります。
(なお、混雑のため、すぐに駐車できない場合も予想されます)
地図 Google MAPで見る
公式HP https://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/exhibition/whatson/exhibition/p084407.html

展示内容・解説

絵画、漫画、イラストレーション、絵本・・・。
タイガー立石(本名・立石紘一/1941~98年)は、様々なジャンルで活躍したアーティストです。
縦横無尽にジャンルをまたぐそのスタイルは、世代を越えて今日の若いアーティストにも刺激を与え続けています。

立石は太平洋戦争の始まった1941年に、筑豊の炭鉱の街・伊田町(現・福岡県田川市)で生まれました。
戦後は漫画や映画を愛する少年として育ち、1961年に大学進学のために上京。
1963年に前衛芸術の牙城であった読売アンデパンダン展で、玩具や流木などを大画面に貼り付けた作品を発表し、頭角を現します。
その後、時代や社会のアイコンを大胆に引用した絵画を制作し、和製ポップ・アートの先駆けとして高く評価されます。
1965年からは漫画も描きはじめ、「タイガー立石」の筆名を用いて漫画の連載を手がけます。
台詞のないナンセンス漫画は国境を越え、海外の雑誌でも紹介されました。

日本での活躍が期待されていたさなか、立石は突如イタリアに移住。
1969年から13年間にわたりミラノを中心に活動します。
イタリアでは漫画を応用し、画面をコマ割りにした絵画を精力的に描きます。
そのSF的な世界や独特の画風はイタリアの美術界だけでなく、建築・デザインの世界からも注目されます。
当時、ラジカルな建築・デザイン運動を先導していたエットレ・ソットサスやアレッサンドロ・メンディーニらと協働し、卓越したイラストレーションの仕事を残しました。

1982年に帰国すると、自作の漫画を編纂した『虎の巻』を刊行する一方、絵本の制作にも着手し、視覚的な遊びを盛り込んだ絵本を多数手がけ、好評を博します。
絵画では、大衆的なイメージや、明治・大正・昭和といった歴史を振り返るモチーフをとりあげ、パロディにみちた大作も描きました。また、軸物や巻物など伝統的な絵画形式にも挑戦し、多彩な才能を発揮しています。

立石の作品では、芸術とサブカルチャー、西洋/東洋、過去/現在/未来といった区別は無効になり、世界のヒエラルキーが徹底的に解体されています。
目にしたありとあらゆる世界を、作者の画力によって奇想天外な時空間の中に繰り返し引用、再編し、多次元的なものへと拡張していくのが、まさに「立石ワールド」なのです。

1998年に立石は56歳でこの世を去りましたが、2021年は生誕80年を迎える記念の年となります。
この節目に、埼玉県立近代美術館とうらわ美術館は本展を共同で開催し、タイガー立石という特異なアーティストを大規模に振り返ります。

【タイガー立石(立石紘一/立石大河亞)略歴】

1941年 12月20日福岡県田川市に生まれる(本名:立石紘一)
1963年 武蔵野美術短期大学芸能デザイン科卒業。第15回読売アンデパンダン展に出品。
1964年 中村宏とともに「観光芸術研究所」設立。
1968年 タイガー立石に改名。この頃から漫画家として活動。
1969年 イタリア・ミラノへ渡る。漫画のコマ割を応用した絵画を制作。
1971年 オリベッティ社のエットレ・ソットサス事務所で、イラストレーションの仕事を始める。
1982年 帰国、漫画作品集の刊行や絵本の出版、個展の開催など精力的に活動。
1990年 立石大河亞に改名。
1994年 初の回顧展が郷里の田川市美術館(福岡)で開催。
1998年 4月17日死去(享年56歳)。

【見どころ】

<過去最大規模の個展。埼玉県立近代美術館とうらわ美術館がタッグを組んで同時開催!>
本展は13歳の頃描いた漫画作品から遺作までを紹介。
500点を超える作品、原画、資料が一堂に会す、過去最大規模の個展となります。
千葉市美術館を皮切りに3会場を巡回してきました本展もいよいよ最終会場となります。
フィナーレを飾る埼玉会場では、漫画や絵本の原画、関連資料の追加展示を行い、2つの美術館で同時開催いたします。

<奇想天外な時空間>
タイガー立石の作風の大きな特徴は、独特の時空間の表現です。
立石の作品は、内と外が、遠いものと近いものが、宇宙と日常が、過去・現在・未来が、反転したり、融合したりしながら、見る者を多次元的な世界へと誘います。
絵画、漫画、絵本にあらわれる奇想天外な時空間を、是非、ご堪能ください。

<モチーフの反復>
富士山、月、虎・・・。
タイガー立石は、同じモチーフを繰り返し描きました。
例えば、絵画に描かれた虎は、漫画にも登場し、更に絵本では主人公として活躍します。
モチーフを何度も改変、再編しながら、新たな表現や物語を紡ぎだしていくのが、タイガー立石の魅力のひとつです。

<ジャンルを超える、国境を超える、世代を超える>
タイガー立石は、絵画、漫画、イラストレーション、絵本など幅広いジャンルで活躍し、膨大な量の作品を手がけ、各ジャンルで大きな成果を残しました。
また、絵画、漫画、イラストレーションなどは国境を超え国外でもたびたび紹介され、内外の若い世代に現在も刺激を与え続けています。
この膨大な仕事量と活動の拡がりを、2会場で是非ご体感ください。

【うらわ美術館との2館同時開催】

本展は、埼玉県立近代美術館とうらわ美術館の2会場で同時開催します。
展示内容は各館で異なります。

<埼玉県立近代美術館では画業の全体像を回顧>
埼玉県立近代美術館ではタイガー立石の画業を全体的に回顧します。
また、これまであまり紹介されることのなかったイタリア時代についても、資料を交えて詳しく振り返ります。

<うらわ美術館では漫画、絵本にフォーカス!>
「本をめぐるアート」をコレクションのテーマとするうらわ美術館では、漫画と絵本という視点から、様々な領域を自在に行き来した表現者・タイガー立石を捉えます。

<両館は徒歩での移動も可能(徒歩約20分)>
埼玉県立近代美術館とうらわ美術館は同一区内にあります。
静かな住宅地をゆっくり散策しながら歩いても30分ほどの距離です。
お得な「とら割」とあわせて、たっぷりトラ浸りな1日を、埼玉で!

アーティスト

  • タイガー立石

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