2018/06/20

イラストインタビュー   
   アート    

猫イラスト作家 おちょぴさんにインタビュー

 

こんにちは。thisismedia編集部の武田です。

thisisgallry の人気作家さんを応援する企画としてはじまりました!「アーティストインタビュー」

 

 

1回目は、thisisgallryでも人気沸騰中の猫イラスト作家、おちょぴさんに作品に対するこだわりや過去の作品についてお伺いしてきました。

 

 

 

 

今回の取材場所に選んだのは、新中野駅から徒歩5分の場所にある譲渡型保護猫カフェ「Miagolare」(ミャゴラーレ)

 

 

Miagolareでは保護猫たちが新しい飼い主さんを待っています。手入れが行き届いているのか、どの猫ちゃんも毛並みが素晴らしいです。

 

ドアの向こうに広がる猫パラダイスに、おちょぴさんをはじめ取材スタッフも大興奮!

 

 

ご自宅でも猫を飼われているというおちょぴさん

 

 

作品が生まれるまでのプロセスやこだわりについてお伺いしながら、おちょぴさんの作品の魅力を再発見できる、充実した取材となりました。

早速取材レポートを見ていきましょう!

 

 

 

 

絵を描き始めたきっかけは?

ー おちょぴさん、本日はよろしくお願いします!
まずは、絵を描き始めたきっかけから教えてください。

 

おちょぴさん:

友達がたまたまアートメーターをやっていたのがきっかけですね。

 

 

 

子供の頃から絵を描くのは好きだったのですが、実はアートメーターに登録する前は絵を一切描いていない時期があって。

ブランクの期間が長かったので自分自身描けるかどうかまず不安でしたが、アートメーターに登録してからだんだんと作品が増えていった感じです。

 

それまでは仕事で体調を崩すこともありましたが、絵を描く時間が自分の癒しになり、精神的にも余裕ができるようになりました。

 

 

ー 作品のクオリティからはブランクが全く感じられなかったので、絵を描いていない時期があったとは驚きでした!アートメーター が制作のきっかけになったと聞いてとても嬉しいです。

 

 ー ご自宅で絵を描いていると伺ったのですが、絵を描く日や時間などは決まっているのでしょうか?

 

おちょぴさん:

基本的には毎日描いています。1日に平均3時間くらいは描いていますね。

 

 

「猫」を描きはじめたきっかけは?

ー おちょぴさんといえば「猫」というイメージが非常に強いのですが、猫に対するこだわりは具体的に何かきっかけがあるのでしょうか?

 

おちょぴさん:

日常的に「猫が一番身近にいた」というのが一番の理由ですね。

 

でも、描き始めた当初はむしろ猫が好きすぎて描けなかったんです。

猫を可愛く描いている状態に酔ってしまうのは嫌で、
ただ可愛い猫を描くことには抵抗がありました。

 

枚数を重ねていくうちにだんだん、それぞれの猫の性格まで表現できるようになり、自分でも納得のいく形になっていった感じです。

 

 

ー 「猫が好きすぎて描けない」時期があったとは思いませんでした(笑)そのコメントからも、猫への強い愛を感じます。ただ「可愛い猫」を描くのではなく、自然な猫の魅力を描きたいという気持ちがとても伝わってきました。

 

 

おちょぴさんが自宅で飼われている猫ちゃん

 茶トラのウメ(♂) 小顔でメスに見られがち。だけど性格は暴れん坊の甘えん坊。

 

サビネコのポチくん(♀)
(*正式名:ホシ あだ名:おちょぴ) 

メスだけど見た目は男の子に見られがち。作家名の「おちょぴ」はポチくんのあだ名からきているんだとか。

 

おちょぴさんはウメとポチくんをモデルにした作品を多く制作されています。

作品「梅」

 

作品「星」

 

 

愛用している画材と制作プロセス

 

ー 普段愛用している画材や制作プロセスについて教えてください。

 

おちょぴ:

作品は主にリキテックスのアクリル絵の具で描いています。

 

下地には胡粉ジェッソを使っています。

ジェッソを薄めに塗っておくことで絵の具を塗ったときに乾きが遅くなるので、絵の具に多めの水を混ぜて、薄い色を重ねていきながら描いています。

 

 

ー 猫の好きな体のパーツやポーズはありますか?

 

 

おちょぴさん:

猫の好きな体のパーツは… 全部ですね(笑)

どのアングルから見ても完璧だと思います。どんなポーズも好きです。

描く時はだいたいいつも顔から描きはじめます。 

 

 

ー 繊細な描写に定評のあるおちょぴさんの作品。一つの作品に制作時間はどれくらいかけているのでしょうか。

 

おちょぴさん:

1作品に1週間くらいです。長くても2週間程度ですね。

 

 

ー 絵のモチーフや構図はいつもどうやって決めているのでしょうか。

 

おちょぴさん:

ネット上に上がっている猫の写真をよく参考にしています。

 

 

ー 猫のふとした仕草や表情を表現するのが得意な印象のおちょぴさんですが、猫のスケッチなどは普段されているのでしょうか?

 

おちょぴさん:

スケッチはしていないです。いつも描くときは本番という感じですね。

 

 

 

より自然体に近い猫を描きたい

ー 絵を描くときに普段から気をつけていることは何かありますか?

 

おちょぴさん:

猫の自然な姿を描くようにしています。

たまに猫自身も絶対分かってやっているだろうな、という感じのいわゆる「あざといポーズ」ってあると思うんですが、描く時はそれをあえて狙って描かないようにしています。

 

あとは、作品の分かりやすさも大事にしています。
20代の頃にバンドをやっていたんですが、当時自分で作る曲も分かりやすかったり、シンプルで斬新な曲を作りたいと思っていました。

 

 

バンド活動時代に制作されていたポスター。模写がメインですが、作りはとっても本格的!現在の作品とは違ったテイストで、おちょぴさんの新たな魅力を感じることができました。

 

 

消しゴムはんこの作品からも、おちょぴさんのデザインセンスと多彩な才能を感じます。

 

 

 

ー 猫と同じく、少女をモチーフに描かれている印象が強いおちょぴさんですが、何か特別なこだわりがあれば教えてください。

 

作品「木蓮」

 

おちょぴさん:

女の子も描いていますが、あくまでも「猫の付属品」のようなポジションですね。

もちろん人物も描いていて楽しいですし、まだまだ完璧ではないので今後も追求していきたいモチーフです。

 

 

 

ー どんな女の子が好き、など具体的なモデル・少女像があれば教えてください。

 

おちょぴさん:

具体的なモデルはいませんが、松本零士や楳図かずおの漫画に出てくるような、ミステリアスな女の子に強く惹かれます。

 

 

最近はフランスのイラストレーターPierre Mornet(ピエール・モルネ)の作品にはまっているそう。

 

 

 

ー 絵の中に描かれている少女たちからは、どこか遠くを見ているような印象を受けました。彼女たちの視線の先にはどんな風景をイメージして描いているのでしょうか?

 

作品「poppy」

 

おちょぴさん:

あくまでも猫の付属品なので「人間らしさ」以外は求めていないですね。
猫も同じくそうですが、少女の視線のその先は作品を見てくださる方の想像に委ねたいと思っています。

 

 

 

ー おちょぴさんは現在サイトでの作品販売以外にもオーダーメイドの注文作品も多く制作されていますが、現在は月にどれくらい依頼が来るのでしょうか?

 

作品「愛しのポチくん」(オーダーメイド作品)

 

おちょぴさん:

オーダーメイドの作品注文はサイト以外のものも合わせると月に1,2件くらいです。

注文を頂くようになった当初は飼ってる猫ちゃん、死んでしまった猫ちゃんの絵を描いて欲しいという依頼が多かったのですが、最近は thisisgallry で売約済みの作品を見たのをきっかけに、人物込みの作品をオーダーされる方も増えてきています。

 

 

 

 

ー 作品を通して猫好きさんと交流されることも多そうなおちょぴさんですが、twitterやSNSでの交流がメインなのでしょうか?

 

おちょぴさん:

作品の影響もあって、自然と猫をアイコンにしている方からフォローして頂くことが多いですね。

 

 

描き続けたからこそ気づいた猫の特徴

作品「集合1」

ー 過去から現在までの絵を振り返って思うこと、ご自身の制作上のターニングポイントや、猫を描いていて新たに発見したことなどがあれば教えてください。

 

おちょぴさん:

私が小さい頃から猫は身近にいたのですが、描いているうちにどの猫も足の骨格や全体の構造に少しずつ違いがあることに気づきました。

 

同じ輪郭線で違う柄の猫ちゃんを描こうとすると、どれも同じ輪郭に当てはまる猫ちゃんがいない。というのは新しい発見でした。

 

 

 

ー 今後どんなことをしていきたいか、どんな作品を発表していきたいかなど展望があれば教えてください。

 

 

おちょぴさん:

猫はずっと描いていきたいです。大好きなので(笑)

でも、だんだんと「猫」という枠にとらわれてきているのも事実で、作品のバリエーションが少なくなってきたようにも感じているので、今後は他の動物も描いていきたいと思っています。

 

ー 最近thisisgalleryに発表されていた作品も、虎がモチーフでしたね。

 

 

 

作品「雪と虎」

 

おちょぴさん:

そうですね。虎は描いていて本当に楽しかったです(笑)

今はパンダを描いたりもしています。

 

 

 

ー おちょぴさんの描くパンダ…!!とても気になります。完成品を早く見てみたいです。

 

 

おちょぴさん:

あとは、今日の取材前に過去作品を持参するようご連絡頂いていたので、家で色々漁っていたら羊毛フェルトの作品が出てきて、はまっていた時期がとても懐かしくて。

久しぶりにやってみようかな、という気持ちになりました。

 

おちょぴさんにお持ち頂いた過去作品。Aubrey Beardsley(オーブリー・ビアズリー)の模写を描いたスマホケースやペンケースが並ぶ。つげ義春の「ねじ式」の主人公を羊毛フェルトにした作品も!

 

使い込まれたアンティーク感が更に魅力を増していて、思わず自分用に欲しくなります。

 

 

ー おちょぴさんにとって「絵を描くこと」とは?

 

おちょぴさん:

小さい頃から当たり前に描いていたので、自分にとっては本当に「当たり前のこと」ですね。

 

 

ー 絵を描く人にとっては、絵を描くこと自体はもはや「当たり前」のことなのかもしれませんね。
身近にいた猫の存在が、おちょぴさんの創作意欲とオリジナリティに繋がっているように感じた今回のインタビューでした。

アールヌーボーの画家や、漫画作品からの影響も垣間見ることができ、新たなおちょぴさんの魅力を発見した気がします。

とても充実したお話を聞かせて頂きました。
おちょぴさん、本日はインタビューにお付き合い頂きありがとうございました!

 

 

インタビューを終えて

 

ただ「可愛い猫を描く」のではなく「自然体の猫を描く」ことを追求するおちょぴさん。

 

猫と一緒に暮らしているからこそ表現できる猫の魅力。それをシンプルに伝えよう、表現しようとする姿勢にとても魅力を感じます。

作品から伝わるシンプルな猫の魅力が、そのまま彼女の作品の魅力に強く結びついていると感じた今回のインタビュー取材でした。

 

今後の展望も伺うことができ、これからの活躍がますます楽しみな作家さんです。

 

 

おちょぴさんの作品一覧はこちら!

 

 

 

 

今回の取材場所

譲渡型保護猫カフェ Miagolare(ミャゴラーレ)

 

営業時間 :OPEN 11:30  CLOSE 21:30(最終入店 21:00)

定休日:毎週木曜日

住所:東京都中野区本町4-30-26 第二藤尾ビル3F
お問い合わせ:03-6382-8105

 Miagolare 公式HP

 

 

 

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