イタリアの美術館(23件)
  • ヴィラ・ジュリア国立博物館

    (Museo Nazionale Etrusco di Villa Giulia)
    museumname
    ローマにある、エトルリア美術を収蔵展示する博物館であるヴィラ・ジュリア国立博物館は、もともとはルネサンス末期の教皇ユリウス3世の別荘として建てられたものです。ローマの征服以前のイタリア半島に栄えたギリシャの影響の強いエトルリア美術を中心に扱っているので、年代は紀元前7世紀 - 紀元前6世紀頃のものが多く非常に価値の高いものばかりです。約7万点の収蔵品を持ち、世界最大のエトルリア美術のコレクションをもつ美術館として知られています。特に有名なのが「夫婦の寝(Sarcofago degli Sposi)」という石棺で、棺の上に横たわる夫婦の像が特徴的です。
    Via di Villa Giulia, 9, 00196 Roma RM
  • 18世紀ヴェネツィア美術館(カ・レッツォーニコ)

    (Ca' Rezzonico)
    museumname
    18世紀ヴェネツィア美術館(カ・レッツォーニコ)は、カナル・グランデ沿いに建つ美しいバロック様式の建物としてそびえたっています。ベネチアの豪商レッツォーニコ家が買い取り1756年に完成した宮殿です。2 階には 11 の部屋があり、彫刻や絵画、家具、調度品などが優雅に配置されています。3 階にはアントーニオグアルディやカナレットなどの作品が並び、4 階には15 ~ 20 世紀初期のベネチア派の絵画の作品、ショップ、 Ai Do San Marchi Pharmacy と呼ばれる薬局があります。当時の豊かだったベネチア貴族の生活が感じられる場所です。天井にはジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロなどによるフレスコ画が描かれています。
    Dorsoduro, 3136, 30123 Venezia
  • アカデミア美術館(ヴェネツィア)

    (Gallerie dell'Accademia)
    museumname
    1750年、地元出身だった画家のジョヴァンニ・バッティスタ・ピアツェッタが「美術学校(アカデミア)」を創立しました。その美術館として、アカデミア美術館では14世紀から18世紀までのヴェネツィア派絵画を中心にコレクションしています。みどころは、ヴェネツィア派の第一世代を代表するジョヴァンニ・ベリーニやヴェネツィアの三大画家とされるティツィアーノ、ティントレット、パオロ・ヴェロネーゼの代表作です。
    Campo della Carità Dorsoduro 1050 30123 Venezia
  • カ・ペーザロ現代美術館

    (Ca' Pesaro Galleria Internazionale d'Arte Moderna)
    museumname
    カ・ペーザロはイタリアのヴェネツィアにある宮殿で、現在は国際現代美術館となっています。17世紀中ごろから18世紀初めにかけてペザーロ家の依頼により建てられ、バロック建築と古典様式、ヴェネツィア建築の融合した斬新かつ豪華で力強い宮殿となりました。19世紀半ばペザーロ家が途絶えるとともに様々な人の手に渡り、最後はヴェネツィア市に寄贈され、1902年ヴェネツィア・ビエンナーレの開催なども踏まえ議会が国際現代美術館として使用することを決定。現在は、イタリアの芸術家作品を中心に19世紀から20世紀の現代美術品が展示されています。また最上階は東洋美術の展示室となっており、日本や中国、インドネシアなどの見事な芸術作品を見ることができます。
    Santa Croce 2076, 30135 Venezia
  • カポディモンテ美術館

    (Museo Nazionale di Capodimonte)
    museumname
    ナポリ・ブルボン家のカルロ7世が母エリザベッタ・ファルネーゼから受け継いだ美術品コレクションを展示するため1738年に建設した宮殿が、このカポディモンテ美術館です。歴史の変遷に伴い彼のコレクションは移動や増加を重ね、君主制が終わった後の1950年、宮殿は国立美術館となりました。建物はバロック・ロココ様式の建築で、敷地内には広く美しい庭園と植物園、小宮殿や礼拝堂、陶磁器カポディモンテ焼きの工房などもあります。カポディモンテ焼きは当時マイセンやセーブルと並び賞賛された陶器作品で、宮殿1階の陶磁器美術館でその繊細な美しさを見ることができます。宮殿3階が絵画館、イタリアの名門貴族ファルネーゼ家によるファルネーゼ・コレクション絵画が、この美術館の一番の見所です。
    via Miano 2 80131 Napoli
  • サバウダ美術館

    (Galleria Sabauda)
    museumname
    サバウダ美術館は、9世紀頃に始まるサヴォワ地方の辺境伯貴族で、のちのイタリア統一運動の核となり、統一後イタリア王家の地位に就いたサヴォイア家の私的収集品をベースとした美術館です。12世紀から18世紀にいたるイタリア絵画においては最大級の収蔵館のひとつに数えられ、700点にもおよぶ収蔵品があります。コレクションは、トリノやピエモンテの大画家の作品だけでなく、トスカーナやヴェネツィア、フランドル、フランス、その他様々な学派の巨匠の傑作が揃います。ルネサンス画家のフラ・アンジェリコやティツィアーノ、フランドル派のヴァン・ダイク、北方ルネサンスのヤン・ファン・エイクなどが代表的です。
    Piazzetta Reale, 1 - 10122 TORINO, Italy
  • シエナ国立絵画館

    (Pinacoteca Nazionale)
    museumname
    ルネサンス期イタリアでシエナを中心に活動したシエナ派の絵画を集めた美術館。ドゥッチョやシモーネ・マルティーニなど、13世紀から16世紀までの主要画家をほぼ網羅した一大コレクションを誇っています。18世紀後半、修道院長ジュゼッピ・チアッケリによる絵画収集を基礎とし、1816年に美術学校の付属美術館として発足。1930年に国に移管されブオンシニョーリ宮殿に移転、1932年に国立美術館として公開されました。シエナ派は優雅で装飾的、神秘主義的な画風が特徴。奇蹟を主な題材とする宗教画で、表現はしばしば超現実的です。3階の1号室から2階の37号室までシエナ派絵画が年代順に展示され、その歴史的な軌跡をたどることができます。4階はシエナの貴族スパンノッキのコレクションに充てられ、ルネサンス期のイタリアの作品が並びます。
    Via San Pietro, 29, 53100, Siena, Italy
  • ペギー・グッゲンハイム・コレクション

    (Peggy Guggenheim Collection)
    museumname
    ペギー・グッゲンハイム・コレクションは、ヴェネツィアのカナル・グランデ沿いに位置している美術館で、世界中に美術館を持つソロモン・R・グッゲンハイム財団の美術館の一つです。ソロモン・R・グッゲンハイムの姪で、かつシュルレアリスム画家マックス・エルンストの前妻でもあるペギー・グッゲンハイムが収集した、キュビスム・シュルレアリスム・未来派などの20世紀前半美術のコレクションから構成されています。建物は彼女が暮らしていた邸宅を利用しており、ピカソ、ブラック、カンディンスキー、ポロック、ミロ、ダリなどの巨匠の作品が並びます。館内は大きく分けて常設展示、企画展示、庭園、カフェによって構成されています。
    Dorsoduro, 701-704, 30123 Venezia VE
  • サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会

    (Chiesa di Santa Maria delle Grazie)
    museumname
    サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は世界で最も有名な絵画を持つ教会といってもいいでしょう。なぜなら、ここにはかのレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」があるからです。1296年にジョットらが着工を始めたこの教会は1469年に完成しました。そしてその修道院の食堂の壁画をダ・ヴィンチに依頼したのです。ですが、過去の改装や第二次世界大戦中に受けた傷で、「最後の晩餐」は大きな傷を追います。現在観光客は、先に予約をする必要があり、一回の予約は15分までの人数限定入れ替え制になっています。ただ、その分ひとつの作品として人生の15分、ダ・ヴィンチと向き合えるということ。これは非常に貴重な機会といえるでしょう。世界中から美術好きが集まっています。
    Piazza di Santa Maria delle Grazie, 20123 Milano MI
  • サンマルコ美術館

    (Museo nazionale di San Marco)
    museumname
    フィレンツェのサン・マルコ広場に位置するサン・マルコ国立美術館はかつてはドメニコ会の修道院としており、建設は1300年以前に遡ると言います。メディチ家の支配下にあった15世紀にはコジモデメディチの命により、当時の最新のルネサンス様式への修道院の再建も行われました。現在はその一部を美術館として公開しています。建築家ミケロッツォの傑作として知られる修道院には画家フラ・アンジェリコのフレスコ画が保管されています。1438~1446年頃に実際にフラ・アンジェリコが居住して完成させた作品群はサン・マルコ国立美術館を代表する作品です。またベルナルディーノ・ポッチェッティ、ジョヴァンニ・アントニオ・ソリアーニのほか複数名の画家の作品も見ることができます。
    Piazza San Marco 3, Firenze
  • ウフィツィ美術館

    (Galleria degli Uffizi)
    museumname
    世界的にも有名なウッフィツィ美術館。フィレンツェを訪れた人は、必ずと行っていいほど来館しているのではないでしょうか。1591年より部分的に公開されており、美術館としてはヨーロッパ最古のものの1つです。そしてイタリア一の収蔵品数、質を誇っています。ちなみにトスカーナ方言のUffiziは英単語officeの語源なんですよ。主にはメディチ家のコレクションを収蔵しているため、イタリアルネサンス絵画を見るなら、ココ。展示作品は2,500点にのぼり、ボッティチェッリやダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなどイタリアルネサンスの巨匠の絵画を中心に、古代ギリシア、古代ローマ時代の彫刻から、ゴシック、バロック、ロココなどの絵画が系統立って展示されています。ちなみに設計はヴァザーリ。建物は元は行政事務所にするつもりだったようです。
    Piazzale degli Uffizi 6 50122 Florence
  • パラティーナ美術館(ピッティ宮殿)

    (musei di Palazzo Pitti)
    museumname
    パラティーナ美術館はイタリア・フィレンツェのピッティ宮殿内にある国立美術館です。元々は15世紀に銀行家ルカ・ピッティの邸宅として建てられましたがフィレンツェで勢力を持ったメディチ家の時代になるとディチ家の手に渡り、以後も改築が進められました。ウフィッツィ美術館とはヴァザーリの回廊を通じており、この回廊からヴェッキオ橋の上を渡ることもできます。パラティーナ美術館は1833年に公開が始まっており、1000点以上の美術品が公開されています。コジモ2世により1620年頃から収集が始められた作品群の数々が見られ、中でもラファエロの『大公の聖母』やフィリッポ・リッピ 『聖母子聖アンナの生涯』などが有名です。
    Piazza de' Pitti, 1, 50125 Firenze FI
  • アカデミア美術館(フィレンツェ)

    (La Galleria dell'Accademia a Firenze)
    museumname
    アカデミア美術館はフィレンツェ美術学校にある美術館です。フィレンツェ美術学校は16世紀にヴァザーリによって設立され、メディチ家のコジモ1世が初代総裁を務めました。芸術家を目指す多くの若者たちが学んだこの学校は、美術館としては19世紀に開館しています。アカデミア美術館の作品の中でも、ミケランジェロの最高傑作「ダヴィデ像」は最も有名な作品で、そのほか6体のミケランジェロの彫刻作品を所蔵しています。主に14世紀から16世紀のゴシック期、ルネサンス期、マニエリスムからバロックにかけての時代などを扱っています。ミケランジェロの他にもボッティチェリやフィリピーノ・リッピといった巨匠の作品が並びます。
    Via Ricasoli, 58/60, 50122 Firenze FI,
  • ブレラ美術館

    (Pinacoteca di Brera)
    museumname
    イタリアのミラノにある美術館で、15~18世紀のヴェネツィア派、ロンバルディア派の作品を多く所蔵しています。現在のブレラ美術館の建築物はもともと17世紀に建てられたイエズス会の施設で1772年にマリア・テレジアが所有したことで美術アカデミーが設置されました。19世紀にはナポレオンによって美術館として開館しています。1階部分は現在も美術学校になっています。400点を超える作品を年代と流派別に展示しており、中でもジョヴァンニ・ベリーニの『ピエタ』やアイエツの『接吻』、ラファエロの『聖母の婚姻』、モディリアーニの『若い女性の肖像』などが有名で、その他にも数々の名作を所蔵しています。
    Via Brera, 28, 20121 Milano MI
  • ポルディ・ペッツォーリ美術館

    (Museo Poldi Pezzoli)
    museumname
    ミラノ貴族であったジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの収集品を母体にした美術館として知られるポルディ・ペッツォーリ美術館は、1881年に美術館として公開されました。イタリアミラノにあるこの美術館は、ルネッサンス初期から19世紀のイタリア画家が中心で、ボッティチェリやピエロ・デッラ・フランチェスカ、ベッリーニ等、ルネサンスの巨匠の作品が目立ちますが、最も有名なのはポッライウォーロ作の「若い貴婦人の肖像」です。絵画の他にも金銀製品やガラス、家具なども展示されており、6000点を超えるポルディ・ペッツォーリ家の美しいコレクションを見ることができます。また実際に彼が住んでいた邸宅がそのまま美術館になっているのでその建築美も必見です。
    Via Alessandro Manzoni, 12, 20121 Milano MI
  • ボルゲーゼ美術館

    (Museo e Galleria Borghese)
    museumname
    ローマ市民の憩いの場、広大なボルゲーゼ公園 の一画にボルゲーゼ美術館があります。建物は、ボルゲーゼ家の夏の別荘で完成が1616年(1621年とも)。19世紀初頭には、かのナポレオン・ボナパルトが、経済危機にあったボルゲーゼ家に美術品を渡すよう要求。加えて、当時の当初の妻はナポレオンの妹でした。そういった関係もあり、多数の美術品が他国に渡ってしまいます。それを取られてもなお、ボルゲーゼ家には、ルネサンスやバロックのイタリア美術が多数残りました。1903年、国立美術館として公開されています。時間入場制なので、よく調べて行ってみてくださいね。所蔵品は確かに一級品です。
    Piazzale del Museo Borghese 5, Roma