シンガポールの国際アートフェア「ART SG」が2023年1月に開催!150以上の出展ギャラリーが決定
2023年1月にシンガポールで初開催される、東南アジア最大規模の国際アートフェア「ART SG」。
このフェアに出展する150以上のギャラリーが発表されました。
近年シンガポールでは、シンガポール美術館と現代美術センターに加え、2015年に新しくナショナル・ギャラリーが誕生。2013年以降には「シンガポール・アート・ウィーク」が毎年開催されるなど、文化的政策への取り組みが積極的に行われています。
シンガポールの経済成長と東南アジアの人口規模(6億5500万人以上)から、今後さらにアート市場の拡大が期待されており、「ART SG」は東南アジアを代表するフェアとして発案されました。
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世界30カ国から150以上のギャラリーが参加
ART SGは、世界のアートコレクターの関心を集め、国境を越えてコレクターとギャラリーの幅広いネットワークをシンガポールを中心に形成することを目的としています。
会期は2023年1月12〜15日の3日間。会場はシンガポールを象徴するマリーナベイサンズです。
ART SGは、メインとなる「ギャラリー部門」、ソロやデュオのアーティストを紹介する「フォーカス部門」、運営歴6年未満のギャラリーを集めた「フューチャー部門」、ARやVRなどのデジタル技術やNFTを用いた作品を紹介する「リフレーム部門」の4つの部門に分かれて構成されており、ギャラリー部門はコレクターにとって新たな開拓の場となることが期待されています。
初開催となる1月のフェアには、30ヵ国から150以上のギャラリーが名を連ねており、地元シンガポールにあるギャラリーに加え、ガゴシアン(Gagosian)、ペース(Pace)、ホワイトキューブ(White Cube)など、世界的に影響力のあるメガギャラリーも参加。
他にも、グラッドストーン・ギャラリー(Gladstone Gallery)、ケーニッヒ・ギャラリー(König Galerie)、リーマン・モーピン(Lehmann Maupin)、ペロタン(Perrotin)、タデウス・ロパック(Thaddaeus Ropac)、Peres Projectsなど、アジアに支店を持つ欧米のギャラリー。
オオタファインアーツ(Ota Fine Arts)、パール・ラム・ギャラリー(Pearl Lam Galleries)、タカイシイ・ギャラリー(Taka Ishii)、ティナ・ケン・ギャラリー(Tina Keng Gallery)、ShanghART、Gallery Hyundaiなどの、日本を含むアジア各国の主要ギャラリーが出展します。
主催の「The Art Assembly」とフェア・ディレクターのShuyin Yang
ART SGを主催するのは、台湾の「台北當代 (TAIPEI DANGDAI)」、インドの「India Art Fair」、オーストラリアの「Sydney Contemporary」、中国の「PHOTOFAIRS Shanghai」、2023年7月に東京で開催予定の「TOKYO GENDAI」など、アジア太平洋地域でアートフェアを多数運営する「The Art Assembly(ジ・アート・アセンブリー)」です。
サンディ・アンガス(Sandy Angus)、ティム・エッチェルス(Tim Etchells)、マグナス・レンフリュー(Magnus Renfrew)の3人が共同設立者として、The Art Assemblyを率いています。
マグナス・レンフリューはART SGについて、以下のようにコメント。
東南アジアで最も厳選された最大規模のアートフェアである ART SG の立ち上げは、アジアの文化的景観に決定的な瞬間をもたらし、シンガポールにスポットライトを当てるでしょう。
初回の出展者リストの規模と質の高さは、この地域におけるアート市場の重要性に対する強いコミットメントと共通の信念を示すものです。
また、ART SGのフェアディレクターであるShuyin Yangは、次のようにコメントしています。
ART SGの立ち上げは、国際的なアートの展望の中で、シンガポールが卓越した文化の場としての地位を確立すると確信しています。
国際的なアートシーンをより身近なものにすることで、ART SGは世界の主要なコレクターやアートリーダーにシンガポールとこの地域周辺のすべてを体験してもらうだけでなく、新しい世代のコレクターにも、アートの豊かな多様性に刺激を受けてもらえるよう働きかけていきます。
数回の延期を経てついに開催
ART SGは、2018年に開催が初めて発表された後、数年にわたる延期を繰り返してきました。
初回開催は2019年11月を予定していましたが、フェアへの投資を発表していたアートバーゼルの親会社、MCHグループが数カ月後に撤退し、フェアは数週間遅れて2019年11月後半に開催されることになりました。
しかし、2019年6月に出展者から準備期間の延長を求められたため、フェアは再び延期を決定。
今度は2020年に延期されましたが、パンデミックの影響もあり2021年、2022年そして2023年と、さらに3回開催が延期されました。
2022年には、MCHグループがART SGへの再投資と、15%の少数株を所有することを発表しています。
ART SG
会期:2023年1月12~15日
会場:Marina Bay Sands Expo and Convention Centre
10 Bayfront Ave
Singapore 018956主催:The Art Assembly(ジ・アート・アセンブリー)
公式ウェブサイト
https://artsg.com
The Art Assemblyは、2022年6月にART SGと並行して、東京での新しい国際アートフェア「TOKYO GENDAI」の開催を発表。
TOKYO GENDAIは2023年7月の開催を予定しており、2022年9月に開催される「フリーズ・ソウル(Frieze Seoul)」、2023年1月に開催されるART SGに続いて、The Art Assemblyが新たにスタートする3番目のフェアとなる予定です。
フリーズ・ソウルは、アジア最大級の国際アートフェア「アート・バーゼル・香港」の競合となることが期待されています。
アジア諸国でアートフェアが立て続けに開催されることにより、日本を含む今後のアジアでのマーケットはさらに熱気を帯びていくことでしょう。
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