展覧会美術館藤田嗣治軽井沢長野
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藤田嗣治作品だけを展示する「軽井沢安藤美術館」がオープン!

軽井沢安東美術館

軽井沢安東美術館 外観

戦前のパリで成功した数少ない日本人画家として知られている藤田嗣治(レオナール・フジタ)。

2022年10月8日、藤田嗣治の作品のみを収蔵・常設展示する個人美術館「軽井沢安東美術館」が開館します。

藤田が生涯取り組んでいたモチーフ「少女」「猫」「聖母子」の絵画を中心に、初期の貴重な風景画、彼の代名詞ともいえる乳白色の裸婦、藤田自らが装飾した家具や食器まで、約180点余りを所蔵するプライベート・ミュージアムです。

 

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パリに最も愛された画家、レオナール・フジタ

軽井沢安東美術館

軽井沢安東美術館 エントランス

「芸術の街」パリで最も愛された日本人画家、藤田嗣治(ふじたつぐはる / レオナール・フジタ、1886年11月27日~1968年1月29日)。

藤田は東京美術学校(現在の東京藝術大学美術学部)西洋画科を卒業し、1913年にフランスに渡仏、彼の代名詞とも言える「乳白色の下地」の裸婦で脚光を浴び、1920年代のパリで名声を得ました。

 

その後も中南米各地を旅して絵を描き、アルゼンチンで開催した個展は6万人の来場者を記録するなど、パリ以外でも成功を収めましたが、第二次世界大戦勃発後は日本へ帰国。

戦争画家の一人として、「アッツ島玉砕」をはじめとする戦争画を数多く制作しました。

 

終戦後、戦争による大きな挫折を味わい「二度と日本に戻らない」と決意した藤田は、1949年パリに戻り、繊細な線で描いた宗教画を多数制作します。

1955年に日本国籍を離脱しフランス国籍を取得。1957年にはフランスの最高勲章であるレジオン・ドヌール勲章を授与しています。

 

1959年にはランスのノートルダム大聖堂でカトリックの洗礼を受け、フランス人「レオナール・フジタ」として生きることを選択。1968年1月29日にスイスのチューリヒで亡くなりました。

 

藤田嗣治作品のみを常設展示する「軽井沢安東美術館」

軽井沢安東美術館

軽井沢安東美術館 サロン

時代に翻弄されながら、フランスで芸術家としての生涯を全うした藤田嗣治。

2022年10月8日、藤田の作品のみを収蔵・常設展示する個人美術館「軽井沢安東美術館」が誕生します。

 

多くの企業再生に携わってきた代表理事の安東泰志と妻・恵夫妻が長年収集してきた、藤田嗣治の作品を展示するプライベート・ミュージアムです。

自宅で日々愛しんできた藤田の作品をくつろいだ環境で観ていただきたい」という、安東夫妻の思いが実現しました。

安東 泰志

日本の実業家。投資ファンドのニューホライズンキャピタル取締役会長。シカゴ大学経営大学院修了。三菱銀行出身。2002年から再生ファンドを率いて三菱自動車、東急建設、日立ハウステック、たち吉などの取締役として事業再生に携わる。
2016年から知事の側近として都政に携わる。事業再生実務家協会理事。

 

安東邸を再現した展示空間

軽井沢安東美術館

軽井沢安東美術館 中庭

イギリス製の赤レンガをまとった美術館の建物には、中庭を巡るように展示室が配置されています。

それぞれの展示室は、部屋を特徴づける緑や黄や青、赤色の壁紙とともに安東邸を再現するというコンセプトで構成されています。

 

展示室は「渡仏~スタイルの模索から乳白色の下地へ」、「旅する画家~中南米、日本、ニューヨーク」、「ふたたびパリへ~信仰への道」、「少女と猫の世界」という4つのテーマで成り立っています。

パリ時代の絵画を中心に、パリの風景画や代表作である「乳白色の下地」による裸婦、中南米への旅をテーマにした作品、晩年の荘厳で静謐な宗教画や少女をモチーフとした肖像画など、貴重な作品の数々が並びます。

 

半年間限定で、作品撮影が可能に

軽井沢安東美術館

軽井沢安東美術館 展示室5

夫妻が最初にコレクションを始めた、猫の版画作品を含む、「少女」と「猫」の作品が展示された部屋は、赤い壁紙を纏い、安東邸を再現した空間となっています。

藤田作品の写真撮影ができる機会はこれまでほぼありませんでしたが、今回、フランスの藤田財団の全面協力により、オープンから約半年間の期間限定、同展示室内での撮影が可能になりました。

 

主要コレクション作品ほぼ全てを公開

軽井沢安東美術館

軽井沢安東美術館 ホワイエ

オープンと同時に開催される「開館記念企画展」では、約180点の所蔵品からほぼ全ての作品が公開されます。

 

展示の他にも、フランスの藤田財団の協力のもと制作した限定グッズを販売。

ステーショナリーや、「京都 たち吉」とコラボレーションしたオリジナル陶器など、安東美術館オリジナルグッズが多数販売されます。

美術館内には「HARIO」 直営のカフェも併設。HARIOの器具で淹れたスペシャリティコーヒーや紅茶を楽しめるほか、美術館限定デザインを含むHARIO Lampwork Factoryのガラスアクセサリーも販売予定です。

 

公式YouTubeでは、開館までの裏側を公開

軽井沢安東美術館の公式YouTubeでは、開館までの裏側に密着したダイジェストムービーを公開。

普段見ることのできない設営風景や、展示室の様子を一足先にチェックできます。

 

初期のパリ時代から晩年までを網羅し、藤田の世界観を心ゆくまで堪能できるまたとない貴重な機会。

藤田ファンの方は、是非足を運んでみてください。

 

軽井沢安東美術館

住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東43番地10

開館時間:4〜10月 10:00〜17:00、11〜3月 10:00〜16:00 

休館日:水曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館) 

料金:

一般 2,000円
高校生以下 1,000円

公式HP:https://www.musee-ando.com

 

 

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