2018/09/18

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「抽象表現主義」とは?代表的な画家と作品を解説

抽象表現主義とは?

1940年代後半から50年代にかけてニューヨークを中心に広まった抽象表現主義は、その名の通り具体的なモチーフを持たず、巨大なキャンバスに描かれ、感情を表現したスタイルです。

「ザ・ニューヨーカー」誌が1945年に抽象表現主義という言葉を初めて用いたのが始まりとされています。

1940年代後半というと第二次世界大戦が終わって間もない時代です。
それまで芸術の中心はヨーロッパで、とりわけパリでした。

20世紀初頭には芸術家がパリへ押し寄せましたが、戦争によりその多くの芸術家たちがアメリカへ渡ります。

アメリカはヨーロッパと比較しはるかに歴史の浅い国です。
伝統も歴史もない場所だからこそ、ヨーロッパ美術の影響を受けながらも自在な精神で表現することができました。

そんな中から戦後いち早く生まれたアメリカ独自の芸術表現の総称が抽象表現絵画なのです。

 

活躍したアーティスト

ジャクソン・ポロック
バーネット・ニューマン
マーク・ロスコ

 

抽象表現主義の代表的な画家

1.ジャクソン・ポロック

「Autumn Rhythm (Number 30)」

大きなキャンバスに無数に広がる線、中心点がなく、どこを見ればいいか、そもそもこんな絵に価値なんてあるのかわからない。

そう思ってしまうような表現をしたのがポロックです。

彼はキャンバスを地面におき、自由に筆をまき散らしたり、注いだり、垂らしたりして絵の具が盛り上がるほど何度も線を重ねています。

これらはポロックのアクションペインティングと言われるようになりました。
またこのキャンバス全体を覆う手法はオールオーヴァーと呼ばれ、抽象表現主義の多くの画家に同じ特徴が見られます。

意味のない無作為の抽象絵画をこのような手法で描いたことは美術の歴史にとっても革新的なものでしたが、彼はアルコール依存症で、飲酒運転がで44歳という若さで死亡してしまいました。

 

2.バーネット・ニューマン

「Vir Heroicus Sublimis」

ニューマンは画家になる前には父親の服飾業を手伝ったのち、批評家やキュレーターとして活躍していました。

やがてポロックらとともに自身も画家として活躍するようになります。

ニューマンの作品の特徴は単色を大きなキャンバスに描くこと、そして「ZIP (ジップ)」と本人が呼んだ、縦に伸びる直線です。

見る人の中にはこれを芸術と呼んでいいのか、と戸惑う人もいるでしょう。

20世紀初頭は芸術が目まぐるしく変化し、さまざまな表現方法が生まれましたが、「単色を大きなキャンバスに描く」という、ただそれだけを自分の作品としたのはニューマンです。
このように抽象表現主義は、前例のない新しい試みに価値をおきます。

実際ニューマンはアートだけではなく、今日のグラフィックデザインを語る際に引き合いに出される存在になってます。

 

3.マーク・ロスコ

「No.3/No.13 (Magenta, Black, Green on Orange)」

ロスコもニューマンやポロックとともにアメリカの抽象表現主義を代表する人物です。

「ロスコ・スタイル」と言われる彼の絵画の特徴は、キャンバス上に並ぶ長方形の複数の色面で、ニューマンと同様に至ってシンプルです。

ニューヨーク近代美術館で開催された「15人のアメリカ人展」ではロスコの作品が雑誌に評価されると彼の人気は高まりました。

これに嫉妬したニューマンはロスコを展覧会から排除しようとしたという逸話もあります。

ロスコの作品の連作が実は、千葉県の川村記念美術館に収蔵されています。作品名は「シーグラム壁画」といい、7枚の連作です。

これらはニューヨークのレストランに納品される予定でしたがロスコは納入を拒否したという経緯があります。

彼は常に他人の作品と自分の作品が同じ空間に置かれるのを嫌い、すべて自分の作品で空間を作ろうとしたといいます。

 

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「抽象表現主義」のおすすめ関連書籍3選

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数多くの有名アーティストたちと交流してきた著者が、アメリカの20世紀アートの世界をエッセイ形式で紹介しています。

ここでは絵画だけでなく、写真も映画も音楽も、様々な芸術分野の知っておくべきアーティストたちを取り上げています。

ジャクソン・ポロックのほか、アンディ・ウォーホル、パティ・スミスなど、名前は知っていても知らなかった事実や逸話が見つかるはずです。
アメリカ生活の長い筆者のリアルな実体験が読んでいて面白い一冊です。

価格¥1,944 太田出版

 

● 読者の感想

”私のような現代絵画に馴染みのない者も興味をそそられる解説で楽しい。著者の過ごしたマンハッタンの匂いの伝わるなかで、見知らぬ作家を著者の実感などを含め詳しく話してくれる。”

”一瞬、その厚みに躊躇しました。でも、軽いトビラを開いた入り口から先には、とても親しみやすく、かなり解りやすく、すごく興味深いエピソードが広がっていました。”

 

『ロスコ NBS-J (ニューベーシック・アート・シリーズ)』

 

ロスコの作品と生涯をまとめた一冊です。
ロスコは初期の頃は抽象表現主義ではなく、ドイツを中心に展開された芸術運動「表現主義」的な作品を描いていました。

また彼はダリのようなシュルレアリストをはじめとするさまざまな画家からの影響を受け、次第に作風が変化していきます。

ロスコ・スタイルが完成するのは晩年の頃ですが、この本では彼の一連の作品を解説付きで紹介しています。
ロスコを知らない人でもきっと読みやすいはずです。

価格¥1,889 タッシェン・ジャパン

 

● 読者の感想

”この本は20世紀を代表する画家であると私は思うロスコの芸術の変遷を豊富な解説とともに紹介しており、ロスコの世界を知るのに絶好の良書だ。”

”ロスコの微妙な色の表現が十分に楽しめます。彼についての説明しっかりしています。まさにロスコ・ワールド。”

 

『現代アート事典 モダンからコンテンポラリーまで……世界と日本の現代美術用語』

 

現代アートはむずかしい」と感じる人に向けた、基本・応用・最新動向を1冊で完全マスターできるアート事典です。

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カラー図版で代表作も掲載されているので、見て読んで楽しく学べます。

価格¥2,160  美術出版社 

 

● 読者の感想

”よく読めば読むほど面白い。最近の映像の勉強は、美術関連も含まれているのでこれは是非おすすめです。”

”すべてカラーページで、図版も多く収録されており、現代アートの基本をおさえるのに便利な一冊だと思います。”

 

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