ベートーベンとは?難聴に苦しんだ生涯「第九」「運命」など代表曲について詳しく解説
数々の名曲を残している音楽家ベートーベン。
その名は世界中に知られています。
毎年年末になると耳にする機会が増える「第九」、最近では綾瀬はるかさんと高橋一生さんの入れ替わり設定が話題となった人気ドラマ「天国と地獄」でも使われていた「運命」など、誰もが一度は聞いたことがある有名な曲を世の中に送り出しました。
彼が作ったメロディは、シンプルでありながらエレガントなものからダイナミックな迫力にあふれたものまでバリエーションに富み、数学的な美にあふれているとも言われています。
2020年に生誕250周年を迎えた名音楽家・ベートーベンの生涯と代表曲について紹介します。
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ベートーベンとは?
音楽史を代表する天才作曲家
ベートーベンは、ハイドン、モーツァルトとともに古典音楽を代表する音楽家です。
すぐれた歌手で鍵盤演奏家だった祖父、宮廷歌手だった父の姿を見て育ったベートーベンもまた音楽の道へと進み、わずか7歳で演奏会デビューを果たします。
16歳で旅行したウィーンではモーツァルトの前で演奏を行い絶賛されたと言われ、その後ウィーンを拠点として活動しながら25歳の時に最初のピアノ協奏曲を作曲しました。
難聴に悩まされながらも、30代は交響曲をはじめ弦楽四重奏曲やピアノ・ソナタなど数多くの傑作を作り出し、40代に入っても創作意欲は衰えることなく、名曲を次々に作曲したベートーベン。
まさに楽聖と呼ばれるにふさわしい活躍を生涯にわたって続けたと言えます。
死後も評価は高まる一方で、作品のみならず人間としての魅力あふれる姿に世界中から愛される作家です。
難聴に悩まされながらも作曲を続けた
ベートーベンの人生は波乱に満ちたものだったと言われていますが、その理由のひとつが20代で難聴になったことです。
原因については諸説ありますが、30歳になる頃にはほとんど耳が聞こえない状態となり、40代ではまったく音が聞こえない状態で口述筆記による作曲を行っていました。
人生の約半分は音が思うように聞こえない状態で過ごしたベートーベンですが、それでも熱意を失うことはなく、音の振動を直接感じ取れる特製ピアノをオーダーして作曲を続けたと言われています。
鍵盤を押すと連動したハンマーが弦を叩いて音を出すというピアノの仕組みを利用し、ベートーベンは口にくわえたタクトをピアノに接触させて歯で振動を感じ取り、以前の記憶と知識を総動員して音符に変換させていたとか。
つまり、音を聴く代わりに振動を感じ取りながら作曲していたのです。
後世への影響
従来の音楽形式を崩し、ロマン派への扉を大きく開いたベートーベン。彼は数多くの作曲家へ影響を与えました。
ブラームスは、ベートーベンを意識するあまり交響曲第1番を完成させるまでに21年かかったと言われているほか、マーラーは交響曲第5番の第1楽章の冒頭で、ベートーベンの同じ番号である第5交響曲の“ダダダダーン”の旋律をそのまま使用しました。
ベートーベンの音楽は現代にも大きな影響を与えており、1971年に公開されたスタンリー・キューブリック監督の映画『時計じかけのオレンジ』では、主人公アレックスがベートーベンの大ファンという設定で、シンセサイザーで演奏した交響曲第九番が劇中に流れました。
1977年に一世を風靡した映画『サタデーナイトフィーバー』では「運命」が、世界的人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では交響曲第九番が挿入歌として使用され、ベートーベンの音楽は時代を超えて世界の芸術家に影響を与えています。
ベートーベンの生涯
音楽家の家系に生まれ7歳でデビュー
ベートーベンの本名はルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベン。
1770年、神聖ローマ帝国(現在のドイツ)のボンで、父・ヨハン・ヴァン・ベートーべンと母・マリア・マグダレーナ・ケーヴェリヒ・ライムの間に生まれました。
父のヨハンは宮廷歌手でしたが、無類の酒好きで収入は途絶えがち。
4歳の頃からヨハンにその才能をあてにされ、虐待とも言えるほどの苛烈な音楽のスパルタ教育を受けたベートーベンは、一時は音楽そのものに対して強い嫌悪感すら抱くようになったと言われています。
しかしそんな過酷な日々にも耐え、7歳でケルンでの演奏会に出演しデビューを果たしました。
ウィーンで作曲家の地位を確立
ボンでの幼少期のベートーベンは、音楽的にはよい環境に恵まれていました。
ボンのオーケストラで毎日のように練習と本番を行い、楽譜はヨーロッパ中から集められた楽譜が所蔵されている宮廷図書館のものを使っていました。
1787年、16歳になったベートーベンはウィーンに旅し、モーツァルトを訪問します。
ベートーべンはウィーンでモーツァルトの演奏を聴き、彼の演奏を「すばらしいが、ムラがあり、ノン・レガート」と語ったといいます。
1792年にウィーンへ本格的に出てきたベートーベンはその後、少しずつ名声をあげ、4年ほどで同世代の中でも最も評価される作曲家となります。
難聴に悩まされつつ名曲を次々と発表
20代後半頃より持病の難聴が徐々に悪化したベートーベンは、28歳頃には最高度難聴者となってしまいます。
その原因については諸説ありますが、鉛中毒説が有力視されています。
聴覚を失うという、音楽家として死にも等しい絶望感から自殺を考えたこともあったベートーベンですが、この危機をウィーン古典派の形式を再発見することで脱出しました。
ハイドン、モーツァルトのウィーン古典派の2人の先達よりも、素材としての動機の発展や展開・変容を徹底して重視し、形式的・構成的なものを追求することで古典派形式の拡大に成功したのです。
1804年に「交響曲第3番」を発表したのを皮切りに、その後10年間にわたって中期を代表する作品が書かれ、ベートーベンにとって充実した時期となります。
ピアニスト兼作曲家から作曲家へと軸を移していったこの頃の作品は、古典派の様式美とロマン主義とを高い次元で両立させており、音楽の理想的存在として、以後の作曲家に大きな影響を与えました。
晩年・死因
1810年、40歳になる頃には全聾となったベートーベンは、さらに神経性の腹痛や下痢にも苦しめられるようになります。
さまざまな苦悩に翻弄されつつ、交響曲第9番や『ミサ・ソレムニス』といった大作を発表し、ピアノ・ソナタや弦楽四重奏曲等の作品群はベートーベンの代表作となりました。
1826年に肺炎を患ったことに加え、黄疸も併発するなど病状が急激に悪化し、以後は病臥に伏すことになります。
病床の中で10番目の交響曲に着手するも、未完成のまま同年1827年3月26日、肝硬変のため、56歳で波乱に満ちた生涯を閉じました。
ベートーベンの代表楽曲15選
ピアノソナタ第8番 ハ短調『悲愴』(1797~1798年)
ベートーベンの創作初期を代表する傑作。
1799年に出版した楽譜の売れ行きもよく、気鋭のピアニストとしてだけでなく作曲家としてのベートーベンの名声を高めた重要な一曲です。
人気ドラマ「のだめカンタービレ」でも使われていたため、タイトルは知らなくても耳にしたことがあるという人は多いでしょう。
ヴァイオリンソナタ第5番 ヘ長調『春」(1800~1801年)
ベートーベンのバイオリンソナタの中でも特に有名な曲。
幸福感に満ちた明るい曲調から、『春』や『スプリングソナタ』の愛称で親しまれています。
元々、ベートーベンは前作の第4番イ短調とセットで「作品23」として出版するつもりでしたが、製本上の理由によって別に分けて出版されました。
ベートーベン自身、バイオリンの演奏は技術的にあまり優れたものではなく、バイオリンのパートを人前で弾くことはほとんどなかったと言われています。
ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 『月光』(1801年)
「月光ソナタ」という愛称とともに広く知られている作品で、ピアノソナタ第8番『悲愴』、同第23番(熱情)と並んで3大ピアノソナタのひとつとされています。
「月光ソナタ」という愛称は、ドイツの音楽評論家で詩人のルートヴィヒ・レルシュタープのコメントに由来するもの。
ベートーベンの死後5年が経過した1832年、レルシュタープはこの曲の第1楽章を「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」と表現し、19世紀終盤には「月光ソナタ」の名が世界的に知られるようになったのです。
この曲は、自らの弟子となった14歳の伯爵令嬢ジュリエッタ・グイチャルディへ献呈されました。
ピアノソナタ第15番 ニ長調 『田園』(1801年)
伝統的な形式を用いた懐古的な趣のある作品で、ヨーゼフ・フォン・ゾンネンフェルス男爵へと捧げられた曲です。
「田園」という愛称で呼ばれるようになったのは、ハンブルクの出版社クランツがベートーベンの死後、1838年の出版時に『Sonate pastorale』と銘打ったのが最初と言われています。
名付けの背景には、当時田園趣味の音楽が流行していたところを狙った商業的意図があるのではという意見もありますが、楽曲の性格をうまく捉えた素晴らしいネーミングと言えるでしょう。
三重協奏曲(ピアノ・ヴァイオリン・チェロのための)ハ長調 (1803年)
ベートーベンが残した唯一のチェロを伴った協奏曲。
ピアノ三重奏を独奏楽器として、管弦楽と対置するという発想が斬新な作品ですが、ベートーベンはそれを十分に処理しきれなかったという見方が一般的です。
作品自体が凡作と見なされている上に、独奏者を3人も必要とするため公の場で演奏されることほとんどありませんが、古典派協奏曲の様式に則った充実した作品となっています。
ピアノ協奏曲第3番(1803年)
ベートーベンが残したピアノ協奏曲の中で唯一の短調です。
『ピアノ協奏曲第1番ハ長調』初演の翌年の1796年にスケッチを開始し、当初は『交響曲第1番ハ長調』初演と同日付である1800年4月2日の初演を目指していました。
約3年後にアン・デア・ウィーン劇場で行われた公演でようやく初演にこぎ着けたものの、この時にも独奏ピアノ・パートは殆ど空白のままで、ベートーベン自身がピアノ独奏者として即興で乗り切ったと言われています。
交響曲第3番 変ホ長調『英雄』(1804年)
イタリア語の原題に由来する「エロイカ」の名で呼ばれることもある交響曲。
ベートーベンの最も重要な作品のひとつであると同時に、器楽音楽による表現の可能性を大きく広げた画期的大作です。
フランス革命後の世界情勢の中、ナポレオン・ボナパルトへの共感から、彼を讃える曲として作曲されました。
しかし、完成後まもなくナポレオンが皇帝に即位し、その知らせに激怒したベートーベンは「奴も俗物に過ぎなかったか」とナポレオンへの献辞の書かれた表紙を破り捨てた、という逸話がよく知られています。
第9交響曲を作曲中だった1817年、「自分の作品で何が1番出来がいいと思いますか」という詩人クリストフ・クフナーの質問に、ベートーベンは即座に「エロイカ」と答えたのだそうです。
「第5交響曲(運命)かと思いました」との言葉に対しても「いいえ、いいえ、エロイカです!」と否定したというエピソードがあるほど、本人にとっては会心の作品だったようです。
ピアノソナタ第23番『熱情』(1805年)
『熱情(アパショナータ)』という通称で有名なこの曲は、中期の最高傑作のひとつとして名高い作品dです。
楽譜はウィーンの美術工芸社から出版され、フランツ・フォン・ブルンスヴィック伯爵に献呈されました。
『熱情』という副題は、1838年にハンブルクの出版商クランツがピアノ連弾用の編曲版の出版に際して付けたもので、それ以降通称として今日まで使われています。
表紙にはピアノソナタ第54番 作品57という番号が付されていますが、何を根拠に定められた番号なのかは明らかになっていません。
交響曲第5番 ハ短調『運命』(1807~1808年)
日本では数多くのドラマや映画、TVCMなどで使用され、「運命」または「運命交響曲」というタイトルで知られています。
この通称は、ベートーベンの弟子アントン・シンドラーから「冒頭の4つの音は何を示すのか?」と質問されたのに対し、「このように運命は扉をたたく」とベートーベンが答えたことに由来するとされています。
しかしあくまでも通称であり、ベートーベン自身による正式な命名ではありません。
ベートーベンの交響曲の中で最も緻密に設計された作品であり、形式美・構成力において非常に高い評価を得ています。
主題展開の技法や、暗から明へと展開していくドラマティックな楽曲構成は、後世の作曲家の模範となりました。
交響曲第6番 ヘ長調 『田園』(1808年)
ベートーベンが自ら標題をつけた唯一の交響曲で、古典派交響曲としては異例の5楽章で構成されています。
第3楽章から第5楽章は連続して演奏され、全曲及び各楽章に描写的な標題が付けられるなど、ベートーベンが完成させた9つの交響曲の中では独特の外形的特徴を持っています。
第3楽章から楽章が途切れることなく連続して演奏されるスタイルは、シューマン、メンデルスゾーン、リストなど、後世の作曲家たちへ大きな影響を与えました。
ピアノ協奏曲第5番(皇帝)(1809年)
いわゆる「傑作の森」と評される時期に生み出された作品のひとつです。
オリジナルのピアノ協奏曲全5曲の中では最後に完成した作品で、初演時に他のピアニストに独奏ピアノを委ねた唯一の作品でもあります。
「皇帝」という通称は、作曲家兼ピアニストのヨハン・バプティスト・クラーマーが、雄渾壮大、威風堂々という印象を抱いて付与したものと言われています。
ピアノ独奏曲『エリーゼのために』(1810年)
「エリーゼのために」は、本来「テレーゼ(Therese)のために」という曲名でした。
しかし、悪筆で解読不可能など何らかの原因で「エリーゼ(Elise)」となったという説が有力視されています。
曲の原稿は、かつてベートーヴェンが愛した女性テレーゼ・マルファッティの書類から発見されたことから、彼女がエリーゼの正体だと言われています。
TVCM、アニメ、ドラマなどに多用され、本曲をベースにしたオマージュ作品が生み出されるなど知名度は抜群の一曲。
交響曲第7番 イ長調(1812年)
発表までに3年の月日を要したことでも知られる作品。
発表までの間、戦争で生活は苦しくなり、体調は悪化し、恋人のテレーゼとの関係が終わってしまうなど悲しい出来事に次々と遭遇するベートーベンが、これらの苦難を乗り越えて作曲した曲です。
本作もまた、数多くのTVCMやアニメ、映画などのBGMで使用されているため、耳馴染みのある人も多いでしょう。
交響曲第9番《合唱》(1822~1824年)
通称「第九」と呼ばれて親しまれているこの交響曲は、EUの統一性を象徴するものとして採択されるなど、国内外で高い評価を受けています。
大規模な編成や1時間を超える長大な演奏時間、それまでの交響曲でほとんど使用されなかったティンパニ以外の打楽器(シンバルやトライアングルなど)の使用、瞑想的で長大な緩徐楽章(第3楽章)の存在、そして独唱や混声合唱の導入など、彼自身のものも含むそれ以前の交響曲の常識を打ち破った大胆な要素が多くあります。
シューベルトやブラームス、ブルックナー、マーラー、ショスタコーヴィチなど、後の交響曲作曲家たちに多大な影響を与えました。
ベートーヴェンの型破りな精神を受け継いだワーグナーやリストは、交響曲という殻そのものを破り捨て、新しいジャンルを開拓。
日本では年末になると各地で第九のコンサートが開かるため、馴染み深い名曲です。
弦楽四重奏曲第14番(1825~1826年)
ベートーベンがなくなる前の年に作られた作品で、最晩年の傑作のひとつです。
この曲の直前に、ペテルブルグの音楽愛好家ニコラス・ガリツィン侯爵の依頼で弦楽四十奏の「第12番」「第13番」「第15番」を作曲しており、「第14番」はこの後に作曲したもの。
甥のカールが所属していた連隊の中将ヨーゼフ・フォン・シュトゥッターハイム男爵にお世話になったことを感謝し、男爵に献呈されました。
ベートーベンのおすすめCD
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団「ベートーヴェン 交響曲全集 CD6枚組」
ロンドンの格式あるオーケストラの中でも唯一「ロイヤル」を名乗ることを許されているロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による交響曲全集です。
世界各地で絶賛された美しいアンサンブルが奏でるベートーベンの世界を堪能できます。
マウリツィオ・ポリーニ「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 」
ミラノ出身、収録当時72歳の現役ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニによるベートーベンのピアノ・ソナタ全曲録音完結作です。
ベートーベンの芸術性や作曲様式を辿る32の傑作を39年かけて録音した珠玉の一枚です。
辻井伸行「ベートーヴェン:《悲愴》《月光》《熱情》」
人気・実力共に日本を代表するピアニストとして世界に羽ばたき続ける辻井伸行の、CDデビューから10年の成長を記録した1枚。
ピアニストにとっては王道中の王道とされるベートーベンの3大ソナタを、ベルリンのテルデックス・スタジオで収録。
時に繊細で切なく、時に力強く地響きのような唸りをあげる素晴らしい演奏が楽しめます。
ベートーベンの生涯を描いた映画
映画「敬愛なるベートーベン」
「太陽と月に背いて」のアニエスカ・ホランド監督による、情熱的で力強い人間ドラマとなっている本作。
生涯に渡り、愛を成就させることのできなかった孤独な音楽家・ベートーベンが抱き続けた音楽家としての苦悩と脆さを、女性ならではの感性で描く音楽映画の決定版です。
ベートーベンについてもっと知れる本
ベートーヴェンの生涯
少年時代からベートーベンの音楽を生活の友とし、その生き方を自らの生の戦いの中で支えとしてきたロマン・ロラン(1866―1944)によるベートーベン賛歌。
20世紀の初頭にあって、来るべき大戦の予感の中で、自らの理想精神が抑圧されているのを感じていた世代にとって、ベートーベンの音楽が解放のことばであったことが綴られています。
ベートーヴェン巨匠への道
1792年、ウィーンに立った一人の青年ベートーベンはいかにして「楽聖」となったのか。
師・ハイドンや好敵手・ウェーバーらとの出会い、名曲『エロイカ』『第十交響曲』創作の謎、家族関係の苦悩と波乱の生活、奇妙な友人、そして恋人……。
革命と動乱の時代にあって音楽のあり方を変革し、傑作を生み出し続けたベートーベンの生涯に光を当てた二十話が楽しめます。
音楽家の伝記 はじめに読む1冊 ベートーヴェン
音楽作家ひのまどかによるベートーベンの伝記です。
「“楽聖”ではない、人間ベートーヴェン。10歳から読めるクラシック音楽入門書」がコンセプトとあって、大人から子どもまで読みやすい内容となっています。
まとめ
数多くの名曲を精力的に世に生み出した楽聖ベートーベン。
過酷な生い立ちや難聴という音楽家にとって最大のハンデ、愛する人と結ばれず常に抱えていた孤独など、その生涯はけして幸せなものではありませんでした。
しかし作曲への情熱は衰えることなく、斬新な楽曲構成や繊細な旋律など新しい音楽の世界を開拓し続けたその存在は、後世の音楽家たちへ大きな影響を与えたと言えます。
曲が完成した際のエピソードを踏まえて、慣れ親しんだ楽曲をもう一度堪能するのもいいかもしれません。
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