アートオークションの出品・落札方法は?国内海外の有名オークションハウスを紹介
歴史的に価値の高い、自分の好きなアート作品を手に入れること。それは昔から続く人々の夢の一つでもあります。
海外のアートオークションの中にはひと晩で数百億円の金額が動くものもあり、そのようなオークションに参加できるのは、身元のしっかりしたごく限られた人たちで、預金残高の提示が求められることも。しかし最近では、素人でも気軽に参加できるアートオークションが増えてきています。
今回は、国内外の主要なアートオークションをご紹介するとともに、アートに投資することのメリットや落札までの具体的な手順について詳しく解説していきます。
アートオークションに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
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アートのオークションって?
そもそも絵画のオークションとはどういうものなのでしょうか?わかりやすく解説します。
美術市場でのオークション
アート市場で取引される作品のほとんどは、すでに世間でその価値が認められているアーティストの絵画や彫刻です。そういった作品をあつかう市場のことを、セカンダリーマーケットと呼びます。セカンダリーマーケットであつかう作品はある程度価格が安定しているため、投資目的で売買されることが多く、若い世代の方がオークションに参加することも少なくありません。
たとえば、世界的に有名なアーティストのゴッホやピカソ、マチス、ジャコメッティ、藤田嗣治などの場合、作品が何度も転売され、何十人もの持ち主を経て現在に至っているというケースが少なくありません。このような大巨匠の作品ともなると、価値が上がることはあっても下がることはまずないでしょう。そのためしばしば投資目的で売買が繰り返されるわけです。
一定期間は安く入手できていていたーティストの作品が、何らかの理由で再評価され、急激に価格が高騰するというケースもあります。そのあたりも、アートコレクションの醍醐味と言えるでしょう。
プライマリー市場・セカンダリー市場の違い
アートを売買する市場には大きく分けて、プライマリー市場とセカンダリー市場の2つがあります。それぞれの違いについて解説していきます。
プライマリー市場
プライマリー市場とは、アート作品がはじめて売買されるいわば作品がデビューする市場のことを言います。
現役で活躍しているアーティストの最新作が売買されるのは、おもにプライマリー市場です。プライマリー市場には、画廊の個展会場や百貨店の催し物コーナーで開催される展示即売会、アートイベントなどがあります。さまざまなキュレーターが発掘した新進気鋭のアーティスト作品が世に送り出される現場です。
セカンダリー市場
プライマリー市場がはじめて世に送り出されるアート作品をあつかうのに対して、セカンダリー市場では、比較的世に広く認知されている知名度の高いアーティストの作品が売買されます。
何度も持ち主の手を離れて、転売されるケースもあり、その多くがアートオークションで取引されています。アート作品の転売には画廊が関わっているケースが多く、作品の持ち主が画廊に作品を依頼して、オークションに出品するケースがほとんどです。
プライマリー市場であつかわれる作品もセカンダリー市場であつかう作品も、アート作品には変わりありません。しかしセカンダリー市場であつかわれる作品の方が認知度の高い傾向が見られ、投資目的で取引されることが多くなります。
世界のオークション事情
世界全体のアート市場規模は年間約7兆円以上あると言われています。
この取引額は年を経るごとに増加しており、近年はアジア市場の伸びが目立つ状況です。アート市場のシェア率を見てみると、1位はアメリカで世界全体の約5割を占め、次いで中国、イギリスと続きます。この上位3カ国だけで世界のアート市場の7割以上を占め、この状態がここ10年ほど続いています。
近年、アートの売買が盛んになっている中国市場を見てみると、現代アーティストと中国の歴史的な古美術の両極に人気が集まる傾向があるようです。この中国の動きがアジアにおけるアート市場の相場を引き上げる要因になっていると考えられています。
具体的な事例としては、書家や画家として名高い蘇軾(そしょく)の作品「木石図」が、クリスティーズにおいて4億6360万ホンコンドル(約68億円)という価格で落札されており、古代中国の作品が高値で取引される傾向が続いています。
蘇軾「木石図」
アートに投資をすべき理由
アートに投資をすると得られるものはたくさんあります。
最初に有名な逸話を紹介します。アメリカのポップアーティストの旗手、アンディ・ウォーホルの「キャンベルのスープ缶(32缶・32セット)」という作品は、最初の個展(1962年)での値段が1点100ドルでした。個展の後、32セットは方々のコレクターの手に渡っていきましたが、画廊主イルヴィン・ブラムはキュレーターとしての勘が働いたのか、散逸していた作品をすべて買い戻し、自分のコレクションとして持ち続けました。
その後、ニューヨーク近代美術館がこのコレクションを購入したいと申し出ます。値段は1,500万ドル。当初3,200ドルだった作品がなんと5千倍近い値段に跳ね上がったことになります。
アンディ・ウォーホル「キャンベルのスープ缶」
これは特別な事例ですが、アートに投資するということは、そういう面白さも秘めているということです。
この画廊主のようなアートを見極める審美眼を持ち、自分の気に入ったアート作品に資産を投資することがアート投資の醍醐味であり、投資家・コレクターにとってはたまらない魅力なのかもしれません。
株式や不動産への投資では味わえない「文化貢献」という側面もアートへの投資は持ちあわせています。購入した作品の作者が成功をおさめて有名になるにつれ、所有する作品の値段も上がっていきます。コレクターは作者の成功を一緒になって喜ぶことができるわけです。
オークションのシステム
一般的なオークションの仕組み・システムについてわかりやすく解説します。
基本システム
オークションによって参加するシステムはさまざまですが、ここでは基本的なシステムについて解説します。
一般的にオークションに参加するためには、事前の会員登録が必要です。会員登録を済ませた上で、どのような作品が出品されるのか、ウェブサイトのカタログなどをチェックしてお目当ての作品を探します。欲しい作品が登場したら、オークションに参加して落札を狙うわけです。
アートオークションにはセレブが参加するイメージがありますが、どなたでも気軽に参加することができるものもあります。
気軽なオークションですと会員登録さえしておけば、オークション当日にフラッと立ち寄ってもかまいません。ギャラリーや美術館とはまたひと味違ったアート鑑賞ができると若い人たちの間でも話題になっているようです。
オークションの進行はオークショニアという司会スタッフが務めます。作品が壇上に登場したら、オークショニアが設定されている価格からセリをはじめ、オークションの参加者は自分の予算内まで番号札をあげ続け、最後まで残った人が落札するシステムです。落札されたらオークショニアがハンマーを叩いて落札されたことを会場内に伝えます。
落札の手順
落札の手順について、詳しく解説していきます。
1.オークションに参加するための会員登録
会員登録するうえでの規約があるので、規約を読んで同意したうえで会員登録を行います。直接オークション会場で登録することもできますが、インターネットなどでも可能です。会員登録に審査が必要な場合もあります。
2.どのような作品が出品されるのかウェブサイトなどでカタログを見る
次のオークションにはどのような作品が登場するのか、カタログを見て確認します。印刷されたカタログもありますが、最近はパソコンやスマホでアクセスしてウェブサイトのカタログを見るのが主流です。
3.オークションに参加する
カタログを見て、欲しい作品があったら、オークションに参加して落札を目指します。直接会場で参加する方法と、スタッフへの委託、電話での参加、モニターで参加するライブオークションなど、おもに4つの入札方法があるので、いずれかの方法で参加してください。
4.落札する
自分の予算までセリに参加して、希望通り落札することができたら、落札手数料を支払い、落札決定となります。手数料はオークションによって異なりますが、10%から20%程度が相場です。
5.購入代金の支払い
銀行口座などへ振り込みをして作品の代金を支払います。オークションによっては、クレジットカードや現金での支払いが出来ないケースもあるのであらかじめ支払方法を確認しておきましょう。
6.作品の引き渡し
購入代金の支払いを確認したら、作品の引き渡しです。
※アート作品の場合は、美術品扱いとなるため送料が割高になる恐れがあります。送料は購入者が負担するのが一般的です。
作品の真贋
これまでのアートの真贋判定には、カタログ・レゾネとフォレンジックという2つの手法がありました。カタログ・レゾネというのは、いわば作品の履歴書のようなもので、アーティストの研究者や取引のあった画廊などが目録を編纂したものです。作品の写真や制作時期、作品の所蔵者履歴などが掲載されています。
フォレンジックというのは、絵具やカンバス生地の年代測定、アーティストの指紋判定などを行い、科学的に分析して真贋を判定する方法です。
たとえば、ゴッホとゴーギャンでは、筆のタッチが異なるため、専門家が見ることである程度の真贋判定が可能でした。
しかし、現在は芸術としてのアート作品から、コンテンポラリーや隠喩を多用したレディ・メイド「オブジェ」といったアート作品へ移行してきたため、真贋の見極めが難しくなってきています。このような状況から、さまざまなアート財団が真贋判定から撤退しています。
例えば、アンディ・ウォーホル視覚芸術財団は、ウォーホル作品の真贋判定を行わない方針を示しています。また、ジャクソン・ポロックの妻リー・クラズナーが設立したポロック・クラズナー財団や、ロイ・リキテンスタイン財団、ジャン=ミシェル・バスキア財団、キース・ヘリング財団なども現在は真贋判定を行っていません。
では、アート作品のコレクターはどのような対策をとれば良いのでしょうか。一番大きな指標となるのは、「カタログ・レゾネ」です。これを見ることである程度の真贋がわかります。ただし、「カタログ・レゾネ」自体が偽造されているケースもあるので、信頼できる画廊などが発行した「カタログ・レゾネ」を確認することが大切です。
また、生存しているアーティストの場合は、作品をあつかっている画廊やギャラリーから直接購入することがおすすめです。
また、アートオークションに参加するなら、専門的な知識を持つ画廊やギャラリーのオーナーなどとつながりを持つようにして、専門的な意見をあおぐようにしましょう。専門家でも真贋判定の難しい作品が数多くあるということを忘れないようにしてください。
初心者でも大丈夫?
アートオークションといえば、目の肥えたアートコレクターだけが参加するものと思われがちですが、初心者でも気軽に参加するものもあります。
オークションによっては、補償制度を設けている場合があるので、もしオークションで落札した作品が偽物だった場合、購入代金を補償してもらえます。ですから、欲しい作品がある場合には、積極的に参加してコレクションしましょう。
アート作品は億単位の高額なものから、バイト代で購入できる数万円程度のものまで様々です。
好きなアーティストがいるのでしたら、どの程度で購入できるのかカタログなどを見て調べ、オークションに参加してみるのもいいでしょう。部屋の壁にアート作品があるだけで、普段の生活がぐんと素敵になるはずです。
アートオークションの入門書
オークションに参加する前には予備知識が必要となってきます。
絵画やオークションの知識について学べるオススメの本2冊をご紹介します。
みんながわかっているようで、実はわかっていない、アートの世界を「教養」と「投資」という切り口で紹介していく一冊。ジア最大級の現代アートのオンライン販売「tagboat」を運営している徳光健治が、詳しくアート市場を解説しています。「新時代のビジネス教養書」として読んでもらいたいアート本です。
アートを買い始めて10数年、最初にこの本に出会っていれば無駄な回り道はしなくて済んだと思います。
投資の面でアートを買うのかはどういうことなのか、ということをわかりやすく解説しており、入門書にはぴったりだと思います。
世界一位のオークション会社クリスティーズの東洋美術部門スペシャリストとして、歴史的名品とトップコレクターに長年接してきた著者がオークションの最前線で学んだ知識が分かりやすくまとまっています。美意識を磨き、アートと生きることを楽しむ手引き書です。「鑑賞力を高める50のリスト」付きです。
美術オークション界で活躍する人物の見聞したことがよくわかる。いろいろのエピソードが面白く読めた。
有名オークション解説
日本のオークション
日本のオークション市場は年間100億円程度だといわれています。海外のたとえばクリスティーズなどでは、ひと晩に500億円以上の金額が動くと言われているので、それに比べると日本のアート市場の規模は小さいと言えるでしょう。
アート作品を身近なところに置いて楽しむような生活に、日本人はまだ馴染みがないということかもしれません。日本にはアート作品を買って楽しむという下地がまだまだ足りず、世界的に評価されている日本人アーティストの作品のほとんどが海外コレクターの手に渡っている状況でもあります。
以下では日本の有名なオークションをご紹介します。
毎日オークション
毎日オークションは、クリスティーズやサザビーズといった世界的なオークションハウスと同じシステムで運営しており、アート作品の取扱い点数は国内最大級をほこります。オークションに出品する作品には、1年間の真性保証期間が設けられているため、保証期間内に贋作であることが判明した場合には、購入代金が返却されます。
・あつかっているジャンル
江戸時代の書画から現代コンテンポラリーアートまで。
・参加方法
最初に会員登録をします。会員登録をしている方には、下見会やオークションの案内をしています。オークションは会員だけでなく、一般の方も自由に参加することが可能です。オークションではロット番号順に1点ずつセリにかけます。入札したら購入代金を振込み、確認が取れ次第落札した作品が受け取れます。
・過去の取り扱い作品
アメディオ・モディリアーニ、アンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンシュタイン 、ロバート・メイプルソープ
SBIアートオークション
SBIアートオークションでは、年間に4~5回の公開型アートオークションを開催しています。日本国内はもとより、アメリカや中国、イギリス、フランスなど世界50カ国以上のコレクターがオークションに参加しており、落札総額の約4割を海外コレクターが占めています。
・あつかっているジャンル
20世紀以降のコンテンポラリーアート作品、レディ・メイド「オブジェ」作品を中心に、アバンギャルドやモダンアート作品、工芸やデザイン、イラストなど、多方面にわたるアート作品を取り扱っています。
・参加方法
事前に会員登録を行ってから、オークションに参加します。会員登録は簡単で、学生でも登録可能です。
・過去の取り扱い作品
藤田嗣治、中西夏之、赤瀬川原平、福島秀子、高松次郎、加藤泉、梅沢和木など
iART
港区新橋に本社を置く、アートオークションの企画運営を行っている会社です。出品される作品は、専門の鑑定家によって持主の略歴や市場価値などが調査分析された上で、予想落札価格が設定されています。公正なアートオークションの場として、安心してご利用いただけるオークションハウスです。
・あつかっているジャンル
日本画の巨匠、現代美術(コンテンポラリー)、中国美術(絵画/工芸)、ジュエリー(ブランド品/アクセサリー/時計)など幅広い分野
・参加方法
オークションの3日前ほどから下見会を開催するので、実物を見てからオークションへの参加を検討します。その後、会員登録をして、オークションに参加する流れです。
・過去の取り扱い作品
横山大観、菱田春草、村上華岳、前田青邨、加山又造、香月泰男、林 武、梅原龍三郎、ベルナール・カトランなど。
シンワオークション
戦後美術、主にコンテンポラリーアート作品を中心にあつかっているオークションハウスです。近代陶芸やビンテージワインなどのオークションなども行っています。
・あつかっているジャンル
戦後コンテンポラリーアート作品、近代陶芸、近代工芸、ビンテージワインなど
・参加方法
オークションに参加するには、オークションスケジュールを確認して、下見会に参加しお客様登録を行います。登録料は無料。オークション当日は、会場受付で入場券を提示し、番号札(パドル)を受け取ります。入札はカタログに掲載されている順に行います。「書面入札」「オンライン入札」「電話入札」などもあります。
・過去の取り扱い作品
福岡通男、織田広喜、福井良之助、梅原龍三郎、北川民次、三岸節子、絹谷幸二、手塚治虫、赤塚不二夫、松本零士、宮崎駿、マリー・ローランサン、ジャン=ピエール・カシニョール
マレットジャパン
マレットジャパンは、2005年に設立されたオークションハウスです。閉ざされた日本の美術市場に一石を投じるべく、オークションのシステムをわかりやすくし、誰でも気軽に参加できるようにオープン化を図っています。
・あつかっているジャンル
国内外の巨匠の作品、コンテンポラリーアート
・参加方法
オークションに参加するためには、会員登録が必要です。会員には下見会やオークション開催の案内があるので、参加して目的の作品を落札します。
・過去の取り扱い作品
パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ルオー、フェルナン・レジェ、ジャン=フランソワ・ミレー 、ベルナール・ビュッフェ、藤田嗣治、東山魁夷、平山郁夫、片岡球子など。
海外のオークション
世界で最も大きいアート市場を持つ国はアメリカです。次いで中国、イギリスと続き、上位3カ国が世界アート市場の7割を占めています。最近目覚ましくアート市場の取引額が増加しているのが中国です。
世界的に最も有名なオークションハウスは「サザビーズ(Sotheby’s)」と「クリスティーズ」です。
サザビーズは現在、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ミラノ、ジュネーヴ、チューリッヒ、北京、香港、カタールといった世界の主要都市にオークションハウスを置いています。
クリスティーズはサザビーズと双璧をなす世界的なオークションハウスです。クリスティーズも、ニューヨーク、ロンドン、ロサンゼルス、パリ、ローマ、ミラノ、ジュネーヴ、香港、シンガポールといった世界の主要都市にオークションハウスを展開しています。「サザビーズ」も「クリスティーズ」も創業したのはロンドンです。
Sotheby’s
Sotheby’s(サザビーズ)は、世界ではじめて創業された老舗美術品オークションカンパニーです。ロンドンで創業されて、現在はニューヨークに本部を置いています。「Christie’s」(クリスティーズ)とともに世界的に双璧をなす2大オークションハウスのひとつです。
・あつかっているジャンル
レオナルド・ダ・ヴィンチなどの名画からバンクシーまで幅広く
・参加方法
オークションへの参加は、オークションハウスのレセプションや電話、インターネットなどで登録する必要があります。登録には身分証明書のコピーが必要ですが、手続きは簡単です。
具体的なオークションへの参加方法は「オークションハウスでの直接落札」「電話での落札」「インターネットでの落札」「ファックスで事前に予約」の4つがあります。
・過去の取り扱い作品
レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント、フランシス・ベーコン、ジャン・フォートリエ、パブロ・ピカソ、アメディオ・モディリアーニ、アンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンシュタイン、デビッド・ホックニー、ジャン=ミシェル・バスキア、バンクシー、奈良美智(上写真参照)など
Christie’s
Christie’sはSotheby’sと並ぶ、世界的に有名な2大オークションハウスの一つです。
最近では、レオナルド・ダ・ヴィンチ作とされる「サルバトール・ムンディ」のオークションや、デビッド・ホックニーの「芸術家の肖像画―プールと2人の人物」のオークションで話題をさらいました。1766年12月5日にロンドンで創業され現在も本部を置いています。ニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、ジュネーヴ、アムステルダム、ローマ、ミラノ、香港、シンガポール、バンコクなど世界の主要都市にオークションハウスを展開しています。
・あつかっているジャンル
ルネサンス期の名画から現代アート、コンテンポラリーアートまで。
・参加方法
オークションにはじめて参加する方や、ビッドにブランクがある方は、銀行照会やご本人確認が必要です。その上で、オークション会場の受付でパドル(番号札)を受け取りオークションに参加します。
ネットオークションの場合は、アカウントの開設が必要です。アカウント開設には顔写真付きの身分証(運転免許証、マイナンバーカード、外国人登録証など)とクレジットカード情報が必要です。
・過去の取り扱い作品
パブロ・ピカソ、レンブラント、ダイアナ妃、レオナルド・ダ・ヴィンチ、フィンセント・ファン・ゴッホ、ナポレオン・ボナパルト、運慶作と推定される木造大日如来坐像など。
PHILLIPS
クリスティーズの創業者であるジェームズ・クリスティー氏のもとで働いていたハリー・フィリップス(Harry Phillips)氏によって1796年に設立された歴史のあるオークションハウスで、正式名称は「PHILLIPS AUCTIONEERS(フィリップス・オークショニアズ)」。
主にコンテンポラリーアートをあつかうオークションハウスとして世界的に有名です。
・あつかっているジャンル
コンテンポラリーアート、エディション(版画作品)、写真、デザイン(家具など)、時計、ジュエリーなど。
・参加方法
日本には東京・六本木にオフィスがあります。セールルームでのオークションへの参加をはじめ、電話やオンラインなどでも入札が可能です。
・過去の取り扱い作品
アウル・エリック、セレステ・デュピ・スペンサー、ダナ・シュッツ、カウズ、ゲルハルト・リヒター、ジャン・ミッシェル・バスキア、ジョージ・コンド、ジョナス・ウッド、ハロルド・アンカート、シャラ・ヒューグ、草間彌生、杉本博司、奈良美智、村上隆、五木田智央
artnet auctions
「artnet auctions」は、おもにオンラインによるアート作品のオークション取引をおこなっているオークションハウスです。
・あつかっているジャンル
第二次世界大戦以後のコンテンポラリーアートをメインにあつかっています。
・参加方法
オンラインで登録してオークションに参加します。登録には、ログイン名、パスワード、電子メールアドレス、クレジットカード番号(本人確認のみ)が必要です。
・過去の取り扱い作品
ジョージ・コンド、マリリン・ミンター、アレックス・カッツ、アニッシュ・カプーア、ハロルド・アンカート、アンディ・ウォーホル、デビッド・ホックニー、ジョアン・ミロ、ソル・ルウィット
現代作家:バンクシー、リチャード・ハンブルトン、ランメルジーなど
まとめ
アートオークションといえば、敷居の高そうなイメージがありますが、意外とそうではない場所もあります。
オークションの楽しみ方は人それぞれで、無限大。みなさんも、アートオークションの情報を確認して、好きなアーティストの作品を狙ってみてはいかがでしょうか。
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