CULTURE

「モクテル」とは？モクテルの人気レシピ・作り方

最近流行りのノンアルコールカクテル「モクテル」。

モクテル（Mocktail）とは、

Mock（＝ニセの、紛い物の）

Cocktail（＝カクテル）

を組み合わせた言葉。海外では既にノンアルコールドリンクとして一般に親しまれています。英語圏の国にはモクテル以外にも、

 

ヴァージンカクテル（Virgin Cocktail）

ゼロプルーフドリンク（Zero-Proof Drink）

テンペランスカクテル（Temperence=節酒 Cocktail）

 

など、ノンアルコールドリンクを表わす言葉がたくさんあります。

日本で「ノンアル」と言えば、ノンアルビールやノンアルチューハイのイメージですよね。

お酒を飲めない人やドライバー、妊娠中の女性でもお酒の雰囲気を楽しむことができるモクテルの登場により、これから更にバリアフリーな飲み会文化が広まっていきそうです。

 

お酒を飲まない「ソバーキュリアス」という考え方

ソバーキュリアス（Sober-Curious）という言葉、ご存知ですか？

ソバー（sober）=お酒を飲まない、しらふの

キュリアス（curious）=好奇心が強い

という意味。日本語にするのはちょっと難しいですね。

平たく言うと、健康の為にお酒を飲まないことを選択するスタイルです。

ソバーキュリアスは、アメリカのミレニアル世代（1981年～1996年生まれ）に広く浸透しています。

次第にセレブもこの流行に乗りはじめ、「飲まないことがカッコいい」という価値観が生まれてきています。

日本でも既に、若者の4分の1程度がソバーキュリアスの傾向があるのだとか。

東京ではノンアルコールバーが人気を博すなど、新たなノンアルコール文化が生まれつつあります。

 

人気のモクテルとレシピをご紹介

ここからは、おうちで簡単に作れる人気のモクテルをご紹介します。

色あざやかなモクテルがあると、普段の食卓がぐっと楽しく華やかになること間違いなし。

作るのはとても簡単、なのに特別感があって、おもてなしにもおすすめです。

分量はあくまで目安ですので、グラスの大きさに合わせて調節しましょう。

材料も自由にアレンジして楽しんで！

 

ヴァージンモヒート（Virgin Mojito）

ヴァージンモヒートは、ラムをベースにした、キューバ発祥のカクテル。

作家アーネスト・ヘミングウェイが好んだカクテルとしても有名。さわやかなミントの風味が、夏にぴったりです。

【材料】
ミントの葉　多め
シロップ　大さじ1杯
ライムジュース　10ml
氷　適量
トニックウォーター　適量
ライム

【作り方】

1．グラスにミントを入れ、シロップを加える。

2．ライムジュースを注ぎ、スプーンでミントの葉をつぶすように混ぜ、シロップとなじませる。

3．氷を入れ、トニックウォーター を注ぎ、ライムを添える。

 

シャーリーテンプル（Shirley Temple）

シャーリーテンプルはノンアルコールの定番カクテル。カクテルの名前は、1930年代のアメリカの有名子役にちなんだもの。アメリカでは子供も楽しむカクテルです。

【材料】 
グレナデンシロップ　20ml
ジンジャーエール　適量
氷
レモンスライス

【作り方】

1．グラスに氷を入れ、グレナデンシロップを注ぐ。

2．ジンジャーエールを加え、レモンを飾る。

 

ソルティドッグ（Salty Dog）

ウォッカベースのソルティドッグ。グレープフルーツの苦みがアクセントのカクテルです。グラスのふちに塩をつけるのを忘れずに。

【材料】 
グレープフルーツジュース　50ml
トニックウォーター　適
レモンスライス
塩

【作り方】

1．グラスの縁をレモンで濡らし、塩をまぶす。（お皿に塩をあけ、押し当てる）

2．グラスに氷を入れ、グレープフルーツジュースを注ぐ。

3．トニックウォーター を加え、レモンを飾る。

 

キティ（Kitty）

ルビーのような赤みと、子猫を意味する名前がかわいらしい赤ワインベースのカクテル、キティ。

氷を入れるもの、入れないものと2通りのスタイルがあります。

【材料】 
ノンアルコール赤ワイン　100ml
ジンジャーエール　100ml
氷

【作り方】

1．グラスに氷を入れ、ノンアルコール赤ワインを注ぐ。

2．ジンジャーエールを加える。

3．お好みでレモンを飾る。

 

サラトガクーラー（Saratoga Cooler）

サラトガクーラーはニューヨーク州にあるサラトガという地名に由来するカクテル。

クーラー（cooler）とは、リキュールに柑橘と炭酸を加えた飲み物のことです。「サラトガ」という名の強いカクテルも別にあるのでご注意を。

【材料】 
ライムジュース　20ml
シロップ　大さじ1
ジンジャーエール　適量
氷

【作り方】

1．グラスに氷を入れ、ライムジュースとシロップを注ぐ。

2．ジンジャーエールを加えて、軽くステアする。

 

ヴァージン・ピニャコラーダ（Virgin Piña Colada)

ヴァージン・ピニャコラーダは、ラムをベースに、パイナップルジュースとココナッツジュースを合わせたカクテルです。

ミキサーで材料を混ぜる、フローズンタイプもおすすめ。いろんなフルーツでヴァリエーションも楽しんでも◎。

【作り方】 
パイナップルジュース　200ml
ココナッツシロップ　20ml
氷
パイナップル

【作り方】

1．シェイカーに氷を入れ、ココナッツシロップとパイナップルジュースを注いでシェイクする。

2．グラスにクラッシュドアイスを入れ、シェイクした材料を注ぐ。

3．パイナップルを添える。

 

ヴァージンブリーズ（Virgin Breeze）

ヴァージンブリーズは、シーブリーズというカクテルのノンアルコールバージョンです。

甘さの中に苦みを感じる爽やかなテイストが特徴。さわやかな海風をイメージして作ってみてください。

【材料】 
クランベリージュース　100ml
グレープフルーツジュース　100ml
氷
ミント

【作り方】

1．グラスに氷を入れ、クランベリージュースとグレープフルーツジュースを注ぐ。

2．軽くステアする。

3．お好みでミントを添える。

 

オレンジフラワークーラー（Orange Flower Cooler）

オレンジフラワークーラーは、オレンジジュースを使った、クーラーのアレンジカクテルです。

オレンジの甘さにトニックの苦みを効かせて。眩しいビタミンカラーが特徴です。

【材料】
オレンジジュース　60ml
グレナデンシロップ　大さじ1
トニックウォーター　適量
氷
レモン

【作り方】

1．グラスに氷を入れ、オレンジジュースとグレナデンシロップを注ぐ。

2．トニックウォーター を加え、軽くステアする。

3．お好みでレモンを添える。

 

ヴァージン・メアリー（Virgin Mary）

ヴァージン・メアリーは、ウォッカにトマトジュースを加えたカクテル、ブラッディ・メアリーのノンアルコール版です。

ブラッディ・メアリーの名は、在位中に多くの処刑を行ったイギリスの女王メアリー1世に由来します。あさりなど、貝類のエキスを加えて深みを出すのもおすすめ。

【材料】 
トマトジュース　200ml
氷
セロリ

【作り方】

1．シェイカーに氷を入れ、トマトジュースを注ぎ、泡立つまでシェイクする。

2．クラッシュドアイスをグラスに入れ、ジュースを注ぐ。

3．セロリの葉を添える。

 

シンデレラ（Cinderella）

シンデレラも、ノンアルコールの定番カクテル。3種類のジュースを使うのが特徴です。

お酒の飲めない人でもパーティで飲める魔法がかかる、ということからこの名がついたそう。

【材料】
オレンジジュース　20ml
パイナップルジュース　20ml
レモンジュース　20ml
氷

【作り方】

1．シェイカーに氷を入れ、すべてのジュースを注ぐ。

2．シェイクして、グラスに注ぐ。

 

美味しいモクテルを作るコツ

アルコールを一切使わないモクテル。

バーテンダーにとっては、お酒の味に頼らないモクテルを美味しく作る方が難しいのだとか。

材料を混ぜるだけでは、ただのミックスジュースになってしまうため、トニックウォーターの苦みやシロップを活用して、お酒の味の濃さや深みを再現することがポイント。

できればジュースも生の果物を使って、絞りたてものを使うのがおすすめです。

ほんの少しの工夫で、味に奥行きのあるモクテルになります。

 

おすすめレシピ本

より深くモクテルの世界を知りたい人に、おすすめのレシピ本をご紹介します。

モクテルのくわしい作り方はもちろん、美しい盛り付けも参考にしたい。

どれから作るか、迷ってしまいます！

 

カクテル作りに揃えたい道具

さっそくモクテルをおうちで作ってみましょう！

まずは揃えたい、基本の道具をご紹介します。

これさえあれば、定番のカクテル作りは大丈夫。

慣れてきたら、ほかの道具も少しずつ増やしていきましょう。

 

カクテル用グラス

ロングタイプのカクテルに使うコリンズグラスと、ショートカクテルに使うカクテルグラス。

まずは、この２タイプを揃えましょう。

 

コリンズグラス

タンブラーより径が小さく、炭酸が抜けにくいコリンズグラス。

炭酸入りのカクテルに向いています。

トールグラス、ゾンビーグラスと呼ばれることも。

 

カクテルグラス

透明度の高いガラスで作られているカクテルグラス。

ショートカクテルが映える造りになっています。

これがあれば、一気にバーの雰囲気に。

 

バースプーン

マドラーとスプーンを兼ねた、バースプーン。

カクテルのステア（＝かき混ぜること）と、味見に欠かせない道具。

普通のスプーンと違い、液体を混ぜやすい設計になっています。

 

メジャーカップ

30mlと45mlの分量をはかるメジャーカップ。

容量の少ない、ショートカクテル作りには必須。

特に、カクテル初心者は必ず使いたい。

 

シェイカー

これぞバーテンダー、というバー用品。

おもに、ショートカクテル作りに使います。

かっこよく振るのには少し練習がいるかも。

実際にバーに行ったり、動画をみたりして研究しましょう。

 

まとめ

モクテルの世界はいかがでしたか？

今までのノンアルドリンクは、お酒の代用品といったイメージだったかもしれません。

モクテルは、これ自体が新しいジャンル。

創造性と可能性にあふれた、楽しいドリンクなのです。

ふだんはお酒を楽しむ方も、一度、モクテルを味わってみてはいかがでしょう。

あえてノンアル、という選択肢が増えるかもしれません。