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「ロココ美術」とは?有名な画家と代表作品を分かりやすく解説

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「ロココ美術」とは?

ピンクや小花模様などを効果的に使って描かれた美しい女性たちが印象的なロココ美術。当時の世相を反映した、美術の歴史の流れの中で最も優美で華のある時代といってもいいでしょう。

ロココ美術は1700年代、豪奢を極めたルイ15世の治世に人気となり、ヨーロッパ各国に広がっていきました。
可愛らしい名前の由来は、ロカイユ装飾という貝殻の曲線を用いた家具や装飾品などが由来となっています。

 

絵画だけでなく、建築やインテリアなどにもロココ芸術は波及しています。その立役者は、ルイ15世の愛妾で、後世にもその名を残すポンパドール夫人。

 

彼女が主催したサロンなどから、ロココ美術は広がっていきました。その後、新しい美術様式が台頭するようになってからも、フランス革命前後までロココの美意識は引き継がれていきます。

ロココ美術が花開くきっかけとなったのが、1725年から定期的に開催されはじめた公式美術展覧会サロン・ド・パリ。
ここで認められれば一流と言われる、いわば画家にとっての「登竜門」です。

サロンの登場によって、多くの画家がサロン入賞を目指し切磋琢磨するようになり、それ以前までは個人宅で招かれた客しか見ることのできなかった美術が、広い層に鑑賞されはじめた時代でもありました。

 

活躍したアーティスト

ジャン・オノレ・フラゴナール
アントワーヌ・ヴァトー
モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥール
フランソワ・ブーシェ
ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ

 

ロココ美術の傑作3選

1.ぶらんこ

 

作者  ジャン・オノレ・フラゴナール
制作年 1767年頃
所蔵  ウォレス・コレクション


解説

ロココ美術のとくに後期を代表する作品、「ぶらんこ」。
当代の流行画家ジャン・オノレ・フラゴナールによって描かれました。

ビンクのドレスを着た年若い女性が、貴族の庭園内であろうバラ咲く森で、半ば無邪気に、半ば意図的に、スカートの中が見えるほどの勢いでぶらんこをこいでいます。

それを下から覘くのは若い男性。脱げた女性の靴、外された男性の帽子、揺れるぶらんこ、そしてその後ろにあるキューピッドの石像にはセクシュアルな意味が含まれています。

軽薄にも感じられますが、本作は、自由な恋愛を楽しむ当時の風潮を、完成度高く、また上品にまとめた一作として評価されています。この絵は発表後から人気を博し、版画なども多く刷られ、一般の人からも愛されました。

 

2.シテール島の巡礼

 

作者  アントワーヌ・ヴァトー
制作年 1718〜1719年頃
所蔵  ルーブル美術館


解説

「フェート・ギャラント(雅宴画)」という新しいジャンルを生み出したアントワーヌ・ヴァトーの「シテール島の巡礼」。

地中海にあるシテール島は、海の泡から生まれたアフロディーテが西風の神ゼピュロスによって運ばれた島です。
シテール島は、伴侶が見つかる愛の島として知られていました。

画中では、若い男女がグループで遠出し、アフロディーテの見守る中、良縁と愛の成就を祈願し、宴を繰り広げています。その衣装の華やかさや優雅さ、複雑ながらも均整のとれた色使いなど、雅宴画という名にふさわしい作品といえるでしょう。

ヴァトーはこの作品を提出し、アカデミーの正会員になりました。さて、この「シテール島の巡礼」ですが、これから巡礼に向かうのか、あるいは巡礼を終え帰途につく場面なのか、研究者による論争が今も続いています。

 

3.ポンパドゥール夫人の肖像

 

作者  モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥール
制作年 1755年
所蔵  ルーブル美術館


解説

ロココ美術における肖像画の最高傑作といっても過言ではない「ポンパドゥール夫人の肖像」。
その美貌と才智で平民から国王の公妾となった夫人35歳頃の作品です。

本作は、その衣装の豪華さと繊細さ、夫人の気高い美しさなどとともに、知性を示す地球儀や、哲学や百科事典などの本の数々、音楽の素養を表す楽譜に、夫人が手がけたとされる版画など、内面の豊かさを物語る作品でもあります。

加えてド・ラ・トゥールが独自に研究し、会得したパステル画の技法により、油彩よりも軽やかで明るい印象の色彩のドレスやインテリアなども注目されました。

肖像画を依頼した際、夫人はエチケットに固まった宮廷では見られなかったパリの文化的発展を王に伝えたいという意図があったといわれています。
また本作は、形式的だったそれまでの公式肖像画に代り、その人らしい人物像を描くきっかけとなった作品でもありました。

 

「ロココ美術」おすすめの関連書籍2選

『官能美術史: ヌードが語る名画の謎』

 

イタリアを軸に、西洋美術とそれに伴う文化史を研究する池上氏が『残酷美術史: 西洋世界の裏面をよみとく』と連続して上梓した著書です。

キリスト教社会ではタブーとされていた女性のヌードですが、西洋美術史を辿ればかなり多いことに疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

本書では画家たちがどのようにして女性のヌードを描き、またいかに鑑賞されてきたかを、絵画の主題や当時の文化背景から読み解いています。

価格¥1,026 筑摩書房

 

● 読者の感想

”エロに焦点をあてるというよりエロい絵が描かれた歴史的背景や社会習慣、神話からの影響などを丁寧に解説した本。図版がかなり多いのに1000円強とリーズナブルだったので買ったがとても良かった。裸婦画の世界は想像以上に深い。”

”美術的なことだけではなく、こうした絵画が残っているおかげで文章では残らない文化をうかがい知ることができるというところが面白かったです。美術史はもちろんのこと、歴史そのものも垣間見た気がします。カラーで美しい挿絵が多いので眺めているだけでも芸術鑑賞した気分です。”
参考

 

『はじめてのルーヴル』

 

ドイツ文学、西洋文化史、翻訳家などいくつもの顔を持つ中野氏。
オペラや美術関連の著書が多数あります。

その中でも入門編としてオススメなのが『はじめてのルーヴル』。

世界一の美術館といっても過言ではない迷宮ルーヴルで、美術初心者が見るべき絵は何か、いかに回れば効率がいいか、そしてそれぞれの絵の魅力を、カラー図版と巧妙で丁寧な解説、そしてフロアガイド付きで解説しています。

価格¥1,620 集英社

 

● 読者の感想

”1つの美術館の所蔵品だけで西洋絵画史を追えるのはさすがルーヴル。絵自体の解説、背景の説明を押さえつつ、合間に中野さん節のツッコミが入ってきて面白い。凡々な王妃を大ドラマの主人公にしてしまったルーベンスの「マリー・ド・メディシスの生涯」連作が特に観てみたくなりました。”

”おもしろかった~。ルーブルには十数年前に行ったけれど、今となってはモナ・リザしか記憶になかった。こんなにおもしろい絵がたくさんあったとは…。血塗れの宗教画や注文主が入った祭壇画などは驚きました。中野京子さんの解説はわかりやすくてユーモアがありました。次は『怖い絵』シリーズが気になります。”
参考

 

● 知っておきたい!西洋美術史の基本知識

 

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