絵画の種類・分類にはどんなものがある?特徴を分かりやすく解説
絵はどこで買える?種類は?
絵画を買う手順と注意点をおさらい
あなたの家の壁には絵がありますか?
誰しも一度は、海外の雑誌で見るような絵画のあるおしゃれな空間に小さな憧れを抱いたことがあるのではないでしょうか。
部屋に一枚飾るだけで雰囲気をぐっと良くしてくれる絵画。
絵を飾りたいけど、「賃貸だから壁を傷つけられない」「どんな絵を選んで良いのか基準がわからない」といった理由でお悩みの方も多いのではないでしょうか。
一見、「高価なもの」「取り扱いが難しいもの」として懸念しがちな絵画ですが、意外と簡単に絵は飾れるものです。
今回は、「絵画を購入したいけれど、どうやって購入したら良いかわからない」「絵にはどんな種類があるの?」という方に向けて、絵を買う前の基本知識として絵画の種類と購入方法についてご紹介します。
「アート診断」
Q1.希望の価格帯は?
Q2.気になるジャンル・モチーフは?
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購入できる絵の種類
そもそも、購入できる絵画の種類にはどんなものがあるのでしょうか?
事前知識がないと、複製絵画を原画と誤って購入してしまうといったトラブルもあるので、基本的なところからまずはおさらいしましょう。
絵画は大きく分けて以下の3つに分類されます。
● 原画
● 版画
● プリント(複製)
ここからは、それぞれの絵の違いと特徴、メリット・デメリットについてご紹介します。
原画
原画とは?
「原画」とは、世界に1つしかないオリジナル作品のことを指します。
その希少価値から、絵画の中では一番高額で取引されるケースの多い作品です。
原画のメリット
・希少価値がある
・”本物の良さ”を感じることができる
・画家のキャリア・知名度によって価値が上がる可能性も
原画のデメリット
・有名な画家の作品は高額で手に入りづらい
・作品本体が劣化するリスクがある
・保存状態が悪いと価値が低下するリスクも
こんな人・場所におすすめ
・価値のあるアート作品を所有したい人
・自宅のリビングや寝室
・オフィスや来客の多い場所
購入できる場所
ギャラリー 画廊 百貨店 オークション ネット通販
版画
版画とは?
「版画」とは、木版画・銅版画・ジークレープリントといった技法を用い、ある一定の枚数の紙に印刷された作品を指します。
一般的な複製画(高品質のプリント作品)との決定的な違いは、作品にエディショナル・ナンバーが付いていることです。
作者が直に印刷しエディショナル・ナンバーとサインを記したもは、芸術的価値が認められます。
同じデザインでも版画の価値は変わる?
同時期に刷られた、同一デザインの版画でも、刷られたタイミングによって価格が異なる場合があります。
例えば、同じ北斎の「富嶽三十六景」でも、初摺と呼ばる最初に刷られた200枚の方が、それ以降に刷られた版画よりも価値が高いものとして扱われます。
版画のメリット
・古くて有名な作品でも印刷部数が多ければ比較的に入りやすい
・印刷部数の多い作品ほど安く手に入りやすい
・ポスター感覚で気軽に飾りやすい
版画のデメリット
・浮世絵のように紙に印刷されていて、古い作品の場合は特に保存に注意が必要
こんな人・場所におすすめ
・有名アーティストの作品を購入したい
・自宅のリビングや寝室
・比較的狭いスペースに絵を飾りたい場合
購入できる場所
ギャラリー 画廊 百貨店 オークション ネット通販
「浮世絵」をインテリアに取り入れて
美術館で見る印象が強い浮世絵。実は気軽に購入できるんです。
東京都内には神保町を中心に浮世絵を取り扱う専門店が多数あります。
ギャラリー感覚で見に行くだけでも楽しい浮世絵専門店。
ネットからも気軽に購入できるので、インテリアに浮世絵をさりげなく取り入れてみては。
プリント(複製画)
プリント(複製画)とは?
「プリント(複製画)」の絵画は、先ほど版画との違いでお話したように、エディショナル・ナンバーが記入されていないため、美術品としての価値は無く、あくまでもインテリア用の絵画・雑貨という立ち位置です。
しかし、有名な画家の絵を飾りたい場合には、複製の絵画でも高品質の印刷がされているので、自宅で名画鑑賞を楽しむことができます。
ゴッホやモネといった有名画家の展覧会では、出口付近で販売されているので、本物の作品を見た後で気に入った作品を購入することができます。
プリント(複製)のメリット
・ゴッホやモネといった有名画家の名画を自宅で楽しめる
・額装も一緒になった商品が多い
プリント(複製)のデメリット
・美術品としての価値が無い
こんな人・場所におすすめ
・有名な画家の作品を飾りたい場合
・本当に気に入った作品だけを飾りたい場合
・自宅のリビングや寝室
購入できる場所
美術館 百貨店 複製画専門店 ネット通販
絵の飾り方と保存方法
ここからは、原画作品を購入する場合の注意点や特徴を、描画素材の種類別にご紹介します。
使われている画材によって、保存の方法や手入れの仕方が異なるので、絵を購入する前に一度おさらいしておくと良いでしょう。
絵画を飾る場所
どんな種類の絵画でも湿気や日光には弱く、直射日光が当たる場所、湿度の高い場所に置いておくと劣化のペースを早めることになります。
なので以下のような場所に飾るのは避けましょう。
・直射日光の当たる場所
・浴室や洗面所といった湿度が高くなる場所
油絵の特徴と飾り方・保存方法
油絵の特徴
油絵は他の画材と比較して劣化のペースが遅いので、長期間飾っても大丈夫な絵画です。
画材の特徴としては、油絵の具の堅牢で力強いマチエール(質感)を楽しむことができるところが油絵の魅力とも言えます。
長時間日光の当たる場所に飾ると、黄変(画面全体が黄色く変色する現象)の原因になるため、直射日光が当たらない場所がおすすめです。
保存する上で注意したいポイント
・直射日光が当たる場所を避ける
額装
・UVカットガラスがおすすめ
日本画の特徴と飾り方・保存方法
日本画の特徴
日本画の多くは、木製パネルに紙、絵の具は「岩絵具」という鉱石などを粉末状にした絵の具を使って描かれています。
画材が特殊で高価なため、油絵よりも面積あたりの単価が高い傾向があります。
また、紙や絹に描かれているので劣化しやすいというデメリットも。
湿度の高い場所に置いておくとカビが発生する元となり、タバコの煙なども紙に染み付いて、茶色く変色してしまう原因となるので、取り扱いには特に注意が必要です。
保存する上で注意したいポイント
・直射日光を避ける
・湿度の高い場所を避ける
・排気口・喫煙スペースの側に置かない
額装
・UVカットガラスがおすすめ
・色紙用等、作品形態に合わせたサイズを選ぶ
版画の特徴と飾り方・保存方法
版画の特徴
版画も日本画と同じく紙に印刷されているので、多湿な場所や喫煙スペースなどを避けるようにしましょう。
直射日光が当たる場所も変色、退色の原因になるので避けましょう。
使用されているインクの種類によっても劣化のペースが異なり、水性インクは油性インクよりも退色しやすい傾向があります。
保存する上で注意したいポイント
・直射日光を避ける
・湿度の高い場所を避ける
・排気口・喫煙スペースの側に置かない
・しまうときは中性紙に挟み、桐の箱に入れる
額装
・UVカットガラスがおすすめ
・作品サイズに合わせてマット紙を使用する
水彩画の特徴と飾り方・保存方法
水彩画の特徴
水彩画も、日本画や版画と同じく紙に描かれているので、湿気や直射日光を避けて飾る必要があります。
水性の絵の具で描かれているので、日光の影響を受けやすく、退色・変色しやすい傾向があります。
定期的にしまっておく習慣を作ると、絵の劣化を抑えることができます。
保存する上で注意したいポイント
・直射日光を避ける
・湿度の高い場所を避ける
・排気口・喫煙スペースの側に置かない
・しまうときは中性紙に挟み、桐の箱に入れる
額装
・UVカットガラスがおすすめ
・作品サイズに合わせてマット紙を使用する
絵を購入する前に気をつけたいポイント
ここからは、絵画を購入する順序、プロセスに関する注意点や、疑問点などを解説します。
飾る場所が先?絵が先?
「この絵が欲しい!」と思っても、飾るスペースがなかったり、部屋の雰囲気に合わなかったりする時、とても悩みますよね。
飾る場所を優先して決めるべきか、絵を優先して決めるべきか、悩む方も多いのではないでしょうか。
絵を飾る時に、どっちが優先ということはありませんが、飾るスペースがしっかり確保できないのに無理やり飾ってしまうのは絵にとってもよくないですし、鑑賞の妨げにもなります。
なので以下の優先順位で購入する絵を決めることをオススメします。
・買いたい絵がある場合
スペース > インテリアとの相性
・買いたい絵がまだ決まっていない場合
インテリアとの相性 > スペース
絵画購入の際に気をつけたいポイント
せっかく購入したのに、飾ってみて「あれ、なんか違う」となってしまうのは避けたいですよね。
作品はすごく気に入っていても、サイズ感やインテリアによっては、相性が悪く感じる場合もあります。
後から後悔しないために、購入する前には以下の点に注意しましょう。
・実物の作品をチェックする
通販の場合、作品画像とサイズがわかっていても実際の色味が若干違っていたりすることがあります。
高価な作品を購入する場合は特に、実際の作品を見てから購入を決めることをおすすめします。
・絵の種類をチェックする
前にご紹介した通り、絵には「原画」「版画」「プリント(複製画)」の3種類があります。
通販などで原画と複製画を勘違いして購入してしまうと、「本物の作品だと思って注文してしまった!」など、後で後悔することになるので注意が必要です。
・使用されている画材をチェックする
前にご紹介した通り、絵に使用されている画材や作品形態によって、飾る時や保存方法の注意点が異なります。
作品によって取り扱いに特に注意が必要であったり、もともと価値のある作品や、年代物の作品の場合、保存環境が劣化に繋がり作品の価値を落としてしまうことになるので注意しましょう。
・サイズや額装の有無に注意
ネットで絵画を購入する場合、額装がすでにされているものと、そうでないものがあります。
油絵の場合は額装無しでも問題ない作品もありますが、写実的な絵や日本画といった保存に注意の必要な作品の場合は、購入する前に額装の有無を確認して、ない場合は絵が届いた後に額を購入するようにしましょう。
絵画を購入できる場所と価格帯
絵画を購入できる場所と価格はこのような関係になっています。
ギャラリーによってもピンキリなので、特に高額の商品はコマーシャルギャラリー 、誰でも手に入る作品はネット通販といった大まかな関係性で捉えておいて良いです。
アートフェアは一度に多くのギャラリーの作品を見ることができるのでオススメです。
絵画を購入できる場所
絵画を購入できる場所には主に以下のようなものがあります。
コマーシャルギャラリー
レンタルギャラリー
百貨店
アートフェア
アーティスト自身が開設している公式サイト
絵画販売サイト
ここからは、それぞれの場所のメリット・デメリットについてご紹介します。
コマーシャルギャラリー(企画画廊)
コマーシャルギャラリー とは?
コマーシャルギャラリー (企画画廊)は、ギャラリーが作家と契約して作品を展示・販売している画廊です。
国内外の有名アーティストの作品を購入できるので、アートコレクターを目指している人にオススメです。
メリット
・美術品としての価値が高い作品を購入できる
デメリット
・価格帯が高め
レンタルギャラリー(貸画廊)
レンタルギャラリーとは?
レンタルギャラリー (貸画廊)は、その名の通り、アーティストが一定の期間そのギャラリーを借りて展示をしているギャラリーのことです。
アーティストはレンタル料や絵の販売額の何割かをギャラリーに支払うことになります。
無名に近いアーティストが自費で出展しているので、才能あるアーティストの作品を比較的低価格で購入できるのがレンタルギャラリーのメリットです。
メリット
・コマーシャルギャラリー に比べて価格帯は低め
・将来そのアーティストが有名になった場合、その作品の価値が上がる
デメリット
・作品の価値をきちんと見極める必要がある
百貨店
百貨店にも画廊があるのをご存知でしょうか。
百貨店の場合、すでにある程度有名な画家の作品、特に美術団体や日本画壇などで有名な画家の作品を取り扱っている場合が多いです。小作品であれば比較的手に入りやすく、価値も安定しているので安心です。
メリット
・日本国内で有名なアーティストの作品を購入できる
・作品の価値が安定している
・手に入りやすい値段の作品も多い
デメリット
・海外ではその価値が保証されない
・美術団体所属の画家の作品が多い
アートフェア
アートフェアとは?
アートフェアとは、ギャラリーが合同で開催する作品展示会のことです。
旬のアートを知ることができる他、「アートフェア東京」といった大きなフェアの場合、都内のギャラリーのほとんどが出展しており、作品を一度にたくさん見ることができるので特にオススメです。
また、アーティスト本人がいる場合もあるので、直接アーティストから話を聞くこともできます。
メリット
・一度にたくさんのアート作品を見ることができる
・旬のアートを知ることができる
・運が良ければアーティストに会える
・価格帯もピンキリなので手に入りやすい
デメリット
・コレクターが詰めかけるので、良い作品は即soldoutになってしまう
・出店数が多いので雑多な空間になりがち、ゆっくりと鑑賞ができない
アーティストが自身で公開しているホームページ
ネットショップ作成サービス「BASE」や、ホームページ作成サービス「WIX」などを利用して、個人でネット販売をしているアーティストも多くいます。
SNS上で自分の作品を紹介している作家も多いので、SNSで気になる作家がいたら声ををかけてみる、というのも1つの方法です。
メリット
・アーティストと直接やりとりができる
・購入金額がアーティストに全額入る
デメリット
・SNSやネットを駆使して探す必要がある
絵画専門の通販サイト
絵画専門販売サイトは、無名アーティストが自由に作品を登録・販売できる、ネット上のギャラリーです。
全国のアーティストの作品を自由に検索でき、幅広いジャンルの作品を一度に探すことができます。
メリット
・多くの作品の中から探すことができる
・PCやスマホで簡単に探せる
・好きなサイズや作品テイスト、モチーフから検索することができる
デメリット
・購入前に実物を確認することができない
ネットで絵画が購入できるサイトはこちら
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