【2023年】1月のおすすめ展覧会!六本木クロッシング、百瀬文、大安寺の仏像など
thisismedia編集部から、2023年1月に開催するおすすめ展覧会をお届けします。
森美術館で開催される「六本木クロッシング2022」展をはじめとして、十和田市現代美術館で開催される「百瀬文 口を寄せる」展、東京国立博物館で開催される「大安寺の仏像」展、東京都庭園美術館で開催される「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」展など、2023年も年始から全国で注目の展覧会が目白押し。
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「砂澤ビッキ展」北海道立近代美術館
北海道、旭川市出身の彫刻家・砂澤ビッキ(1931-1989)。
アイヌの血を受け継いだ砂澤ビッキは、渦巻の形など伝統のアイヌ文様を発展させただけでなく、巨木を掘った抽象彫刻やモダンなモニュメンタルな大作、トーテムポールなどの彫刻、工芸、絵画、書の作品を展開しました
本展では、砂澤ビッキの今なお異彩を放つ膨大な作品群を展示。
未発表作を多く含む木彫作品とともに絵画、素描など約270点が一堂に会します。
砂澤ビッキ展
会期:2022年11月22日(火)〜2023年1月22日(日)
会場:北海道立近代美術館
開館時間:9:30−17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日または振替休日のときは開館、翌火曜日は休館)/年末年始(12月29日~1月3日)/展示替期間等。
料金:
一般 600円 高校生・大学生 300円 公式HP:https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/knb/exhibition/program/103
百瀬文「口を寄せる」十和田市現代美術館
1988年東京都生まれの現代アーティスト・百瀬 文(ももせ あや)。
百瀬文は、主に他者とのコミュニケーションの中で生じる不均衡をテーマとした映像作品を制作し、身体・ セクシュアリティ・ジェンダーを巡る問題を追究しています。
これまでの主な活動として、「国際芸術祭 あいち2022」(愛知芸術文化センター)、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋——日本と韓国の作家たち」(国立新美術館)などに出展、2016年にはアジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けニューヨークに滞在しました。
本展では、女性声優をテーマにした新作サウンド・インスタレーションが発表されるほか、性別や世代の異なる他者との関係やその背後にある見えない存在や抑圧が映し出された作品が多数公開されます。
百瀬文 口を寄せる
会期:2022年12月10日(土)〜2023年6月4日(日)
会場:十和田市現代美術館
開館時間:9:00−17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日、ただし、1月2日(月)は臨時開館。12月27日(火)〜1月1日(日)は冬季休館。 1月10日(火)〜19日(木)はメンテナンス休館。※2023年4月以降の臨時開館、休館日については現在未定です。
料金:
一般 1800 円(常設展込み) 高校生以下 無料
「戸谷成雄 彫刻」長野県立美術館
「もの派」以降の彫刻の在り方を組み立て直し、一貫して「彫刻とはなにか」を追求し続けてきた日本を代表する現代彫刻家・戸谷成雄(1947~)。電動チェーンソーで木材の表面を刻んだ大型の木彫作品「森」シリーズなどが代表作として知られています。
長野県では初の個展となる本展では、戸谷成雄の初期から近年の作品まで代表作を含め約30点を公開。
時代や地域の枠を乗り越え、彫刻の起源から見つめ直し続けた戸谷成雄の作品群をご覧ください。
戸谷成雄 彫刻
会期:2022年11月4日(金)~2023年1月29日(日)
会場:長野県立美術館
開館時間:9:00−17:00(展示室入場は16:30まで)
休館日:水曜日 ※11/23は祝日のため開館、翌平日の11/24休館 、年末年始(12/28~1/4)
料金:
一般 1000円 大学生・75歳以上 700円 高校生以下・18歳未満 無料
「日本の風景を描く─歌川広重から田渕俊夫まで─」山種美術館
山種美術館では、日本の四季折々の豊かな風景や自然を題材にした作品に焦点をあて、江戸時代から現代までの画家たちが描いた傑作を紹介する「日本の風景を描く─歌川広重から田渕俊夫まで─」展を開催。
19世紀の江戸後期に街道が整備されたことで、人々の旅に対する意識が増し、日本各地の宿場や名所を描いた歌川広重による浮世絵風景画に注目が集まります。
明治に入ると、西洋の写実的な風景画が日本にもたらされ、また日本各地の風土への関心が高まり、身近な自然が描かれはじめます。昭和の戦後には、抽象的な表現や画家の心に刻まれた景色も風景画に取り込まれました。
時代の変化により多様化していった日本の風景をお楽しみください。
出展作品
歌川広重《東海道五拾三次》《近江八景》 / 川合玉堂《早乙女》 / 田渕俊夫《輪中の村》 / 日根対山《越渓秋色図》川端玉章《海の幸図》/ 横山大観《春の水・秋の色》/ 東山魁夷《白い壁》/ 山田申吾《宙》/ 正井和行《庭》/ 横山操《越路十景》のうち「蒲原落雁」/ 石田武《四季奥入瀬 春渓》(個人蔵) / 《四季奥入瀬 秋韻》(個人蔵) / 《四季奥入瀬 幻冬》(個人蔵) / 近藤弘明《清夜》 ほか約50点
日本の風景を描く─歌川広重から田渕俊夫まで─
会期:2022年12月10日(土)~2023年2月26日(日)
会場:山種美術館
開館時間:10:00−17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日 [1/9(月)は開館、1/10(火)は休館、12/29(木)~1/2(月)は年末年始休館]
料金:
一般 1300円 中学生以下 無料 冬の学割 大学生・高校生500円 ※本展に限り、入館料が通常1000円のところ半額。
※きもの特典:きもので来館の場合は、一般200円引き、大学生・高校生100円引きの料金。公式HP:https://www.yamatane-museum.jp/exh/2022/landscapes.html
「大安寺の仏像」東京国立博物館
日本最初の国立寺院として知られる大安寺(奈良県)。
大安寺は、中国、インド、ベトナムなど海外からの渡来僧も含め887名もの学侶が来日し、住んで教えを伝えるなど、多くの優秀な僧侶たちを育てた仏教研究の中心拠点として栄えました。
本展では、そんな日本仏教の興隆に重要な役割を果たした大安寺の木彫仏像群や瓦などが特別公開されます。
奈良時代に作られた木彫像は現存作例が少なく、平安時代以降に仏像の素材として主流となる木でつくられた先駆的な存在で、優れた身体表現や細やかな彫りが特徴となっています。
主な出展作品:
楊柳観音菩薩立像(重要文化財)、多聞天立像(重要文化財)、不空羂索観音菩薩立像(重要文化財)、聖観音菩薩立像(重要文化財)など
大安寺の仏像
会期:2023年1月2日(月・休)~3月19日(日)
会場:東京国立博物館 本館11室
開館時間:9:30−17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日、1月10日(火)、2月7日(火) ※1月2日(月・休)、1月9日(月・祝)は開館
料金:
一般 1000円 大学生 500円 公式HP:https://www.tnm.jp/
上野アーティストプロジェクト2022「美をつむぐ源氏物語 ─めぐり逢ひける えには深しな─」東京都美術館
東京都美術館の「上野アーティストプロジェクト」は、2017年より開始した公募展のシリーズで、毎年異なるテーマを設けています。
第6弾となる本展のテーマは、平安時代に紫式部が執筆した「源氏物語」。
約1000年の間人々に愛され続け、美術工芸や芸能など時代や文化を超えて影響を与えてきた長編物語です。
本展は、絵巻や屏風などに描かれた絵画だけでなく、絵画・書・染色・ガラス工芸という多彩なジャンルの作家を紹介し、新たな視点から源氏物語の世界を体感できる構成となっています。
出品作家
青木寿恵 / 石踊達哉 / 高木厚人(臨池会) / 鷹野理芳(日本書道美術院) / 玉田恭子(日本ガラス工芸協会) / 守屋多々志(日本美術院) / 渡邊裕公(光風会)
上野アーティストプロジェクト2022「美をつむぐ源氏物語―めぐり逢ひける えには深しな―」
会期:2022年11月19日(土)~2023年1月6日(金)
会場:東京都美術館 ギャラリーA・C
開室時間:9:30–17:30(入室は閉室の30分前まで)
休館日:2022年11月21日(月)、12月5日(月)、19日(月)、29日(木)~2023年1月3日(火)
夜間開室:11月25日(金)、12月2日(金)、9日(金)、16日(金)、23日(金)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
料金:
一般 500円 65歳以上 300円 公式HP:https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_uenoartistproject.html
「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」東京都庭園美術館
1910〜30年代、西欧を中心に広がったモダニズム。絵画・彫刻から、家具・食器・洋服、さらに建築・都市まで、国やジャンルを超えて、数々のモダンの形が生まれました。
本展ではモダニズムの歴史を年代を追って解説するとともに、職人・作家たちがジャンルを超えて共鳴し合い、生まれたモダニズムの名作が多数公開されます。
交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー
会期:2022年12月17日(土)~2023年3月5日(日)
会場:東京都庭園美術館
開館時間:10:00–18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日(ただし1月9日は開館)、年末年始(12月28日-1月4日)、1月10日
料金:
一般 1,400円 大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円 中学生・高校生 700円 65歳以上 700円 公式HP:https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/221217-230305_ModernSynchronized.html
「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」森美術館
3年に一度、森美術館が開催してきたシリーズ展「六本木クロッシング」は、日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会です。
第7回目となる今回は、1940~90年代生まれの日本のアーティスト22組の作品約120点を公開。
すでに世界的に活躍しているアーティストたちから新進気鋭の若手まで、創造活動の交差点(クロッシング)となります。
出展アーティスト
AKI INOMATA / 青木千絵 / 青木野枝 / 潘逸舟(ハン・イシュ) / 市原えつこ / 伊波リンダ / 池田 宏 / 猪瀬直哉 / 石垣克子 石内 都 / 金川晋吾 / キュンチョメ / 松田 修 / 呉夏枝(オ・ハヂ) / O JUN / 折元立身 / 進藤冬華 / SIDE CORE/EVERYDAY HOLIDAY SQUAD / 竹内公太 / 玉山拓郎 / やんツー
六本木クロッシング2022展:往来オーライ!
会期:2022年12月1日(木)~2023年3月26日(日)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
開館時間:10:00−22:00(入館は21:30まで)
※会期中の火曜日は17:00まで。ただし12月6日(火)は16:00、1月3日(火)・3月21日(火・祝)は22:00まで。12月17日(土)は17:00まで。休館日:会期中無休
料金:
一般 [平日]1800円
[土・日・休日]2,000円高校生・大学生 [平日]1200円
[土・日・休日]1,300円4歳~中学生 [平日]600円
[土・日・休日]700円65歳以上 [平日]1500円
[土・日・休日]1,700円公式HP:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/roppongicrossing2022/
「春日若宮式年造替奉祝 杉本博司―春日神霊の御生(みあれ) 御蓋山そして江之浦」春日大社国宝殿
日本を代表する現代美術作家・杉本博司。彼は日本の仏教美術・神道美術に深い関心を持ち、自らも美術品を収集してきました。
杉本が一際関心を寄せているのは、春日大社独自の信仰に基づいて生まれた絵画や工芸などの春日美術。
その美の神髄である春日明神への崇敬から、2022年3月には春日大社から御祭神を勧請し、自らが設計した小田原文化財団江之浦測候所に「甘橘山 春日社」を創建するまでに。
本展では、杉本博司監修による春日信仰・春日若宮信仰の名品が公開されると同時に、春日をテーマとした大作も展示されます。
春日若宮式年造替奉祝 杉本博司―春日神霊の御生(みあれ) 御蓋山そして江之浦
会期:前期2022年12月23日(金)〜2023年1月29日(日)、後期2023年1月31日(火)〜2023年3月13日(月)
会場:春日大社国宝殿
開館時間:10:00−17:00(16:30受付終了)※ただし会期中、延長開館を行う場合があります。
休館日:2023年1月30日(月)
料金:
一般 1000円 高校生・大学生 600円 小学生・中学生 400円 公式HP:https://www.kasugataisha.or.jp/museum_exhibitions/11762/
「中川八郎没後100年 発見された日本の風景」愛媛県美術館
愛媛県美術館では、愛媛ゆかりの風景画家、中川八郎(1877-1922)の没後100年を記念した「中川八郎没後100年 発見された日本の風景」展が開催されます。
西洋諸国との関りから日本全体が大きく変容した時代の日本の風景を、画家の眼差しがどの様に捉えたのか。
中川八郎(1877~1922)の初期代表作「雪林帰牧」をはじめとした13点を含む、ひとりのコレクターが海外で収集した200点を超える水彩画や油彩画が公開されます。
画家たちが捉えた明治時代の日常の暮らしの風景を、旅するように鑑賞できる内容となっています。
中川八郎没後100年 発見された日本の風景
会期:2022年12月1日(木)~2023年1月29日(日)
会場:愛媛県美術館
開館時間:9:40−18:00(入館は17:30まで)
休館日:12月6日(火)、12日(月)、19日(月)、26日(月)、29日(木)~1月3日(火)、10日(火)、16日(月)、23日(月)
料金:
一般 900円 65歳以上 800円 高校生・大学生 500円
「ビアズリーの系譜 アールヌーヴォー、日本の近代画家たち」下関市立美術館
19世紀末に活躍した画家、オーブリー・ビアズリー(1872-1898)。
ビアズリーは僅か22歳の時に、代表作にあたるオスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の挿絵を手掛けました。
その官能性と死のテーマが織りなす彼の過激な作風は、熱狂的な支持と同時に強い批判も巻き起こします。しかし1898年、ビアズリーは結核によりわずか25歳で夭逝。
本展は、ビアズリーの短くも鮮烈な創作活動を中心に、同時代の美術であるアールヌーヴォー様式から、トゥールーズ=ロートレック、アメリカのブラッドリーのポスターなどを展示。
また、西洋美術の受容期に、ビアズリーをはじめとする世紀末美術から受けた藤島武二、青木繁のアールヌーヴォー様式、橋口五葉の装幀デザイン、竹久夢二の作品など、日本の美術家たちも合わせて公開されます。
ビアズリーの系譜 アールヌーヴォー、日本の近代画家たち
会期:2022年11月19日(土)〜2023年1月29日(日)
会場:下関市立美術館
開館時間:9:30−17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の1月9日は開館)、年末年始(12月27日-1月3日)
料金:
一般 1000円 大学生 800円
「藤野一友と岡上淑子」福岡市美術館
福岡市美術館では、1928年生まれ同士で、夫婦であった画家・藤野一友と美術家・岡上淑子の回顧展「藤野一友と岡上淑子」を開催。
藤野一友(1928-1980)は、シュルレアリスムの影響が色濃く反映された幻想絵画を多く発表し、絵画だけでなく舞台演出・美術、詩や小説の執筆、装丁、挿画、映画と幅広く活動しました。
コラージュ作品で知られる美術家・岡上淑子は、進駐軍が残した洋雑誌の写真からイメージを切り取り、夢の中のような世界をコラージュで表現し注目を集めました。
そんな2人は1957年に結婚。2人の作品にはシュルレアリスムの影響が色濃く、女性の身体をモチーフとして多く用いるなど、多くの共通点が見られます。
本展では、時代順に作品を紹介する2つの個展形式で構成され、2人の表現の特徴、共通点と差異が鮮やかに浮かびあがります。
藤野一友と岡上淑子
会期:2022年11月1日(火)〜2023年1月9日(月)
会場:福岡市美術館
開館時間:9:30−17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜日、年末年始(12月28日~1月4日) ※1月9日(月・祝)は開館
料金:
一般 1,300円 高校生・大学生 800円 中学生以下 無料 公式HP:https://www.fukuoka-art-museum.jp/exhibition/fujinookanoue/
いかがでしたでしょうか。
2023年も年始から多様なジャンルの展覧会が目白押しです。
年始からゆったりと作品鑑賞を楽しんでみてください。
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