イタリアミケランジェロローマ展覧会美術館
ART

「永遠の都ローマ展」東京都美術館で開催、カピトリーノ美術館の名品が来日 9/16〜

永遠の都ローマ展

世界的最古の美術館の一つとして知られるイタリア・ローマのカピトリーノ美術館。

同館のコレクションを中心に約70点の彫刻・絵画・版画などを通して、ローマの歴史と芸術を紹介する展覧会「永遠の都ローマ展」が東京都美術館で開催されます。

会期は 9月16日(土)〜12月10日(日) です。

 

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カピトリーノ美術館とは?

「カピトリウムの丘」は、ローマに7つあるうち最も高い丘で、古代にはローマ神の最高神ユーピテル、ユーノーの神殿が存在し、現在は市庁舎があるローマの中心地です。

カピトリウムの丘に建つ「カピトリーノ美術館(Musei Capitolini)」は、世界で最も古い美術館の一つとして知られ、ミケランジェロ(1475-1564年)が設計し、400年以上の歳月をかけて完成しました。

カンピドーリオ広場を囲むように、右側にカピトリーノ美術館(コンセルヴァトーリ博物館・カピトリーナ絵画館)、中央にローマ市庁舎、左側に新宮の建物があります。

3つの建物が地下の回廊で繋がっており、美術館内は非常に複雑な構造になっています。

 

始まりは1471年のルネサンス時代

同館の始まりは、1471年にまで遡り、ルネサンス時代の教皇・シクストゥス4世が、ローマ市民に4つのブロンズ像を寄贈したことが起源となっています。

その後、ローマの有力貴族から古代彫刻群の寄贈を受け、1536年にミケランジェロが美術館の設計を開始。

18世紀には現在の美術館の基礎が整備され、一般公開されました。

20世紀には大胆な展示改革が行われ、近代的な美術館に生まれ変わりました。

 

同館はローマの歴史と関わりが深いコレクションを多く所蔵しており、古代ローマ帝国の栄光を礎に、ヨーロッパにおける政治・宗教・文化の中心地として発展したローマの歩みを垣間見ることができます。

古代彫刻のコレクションは世界的にも有名で、ローマ美術を語る上で重要な作品を数多く所蔵しています。

 

カピトリーノ美術館の主な所蔵作品

カピトリーノの雌狼

ブロンズ像の「カピトリーノの雌狼」。

ローマの建国神話に登場する双子の兄弟ロムルスとレムスはローマの建設者で、 この幼い双子に乳を飲ませる雌狼の姿が表現されています。

ローマ市は、紀元前753年4月21日にこの双子によって建設されたと伝えられており、この神話を記した最古の文献は紀元前3世紀末のもの。

作品は紀元前3世紀以降に作られたもので、ローマ市と古代ローマ人のシンボルとされています。

 

コンスタンティヌス大帝の頭部

古代後期の最も重要な彫像の一つとして知られる4世紀初頭のローマ帝国皇帝「コンスタンティヌスの肖像」。

312年にローマ帝国のテトラルキア時代の皇帝・マクセンティウスを倒し、専制君主政を確立させ、313年に初めてキリスト教を公認したコンスタンティヌスのこの彫像は、1486年に断片が発見されました。

1951年にはさらに左胸と右腕が発見され、頭部と首の断片は約2.5メートル、右手は1.66メートルで、像の高さは12メートルもあったことが分かっています。

 

とげを抜く少年(ロ・スピナリオ)

裸の少年が足の棘を取る姿をモチーフとしたブロンズ像「トゲを抜く少年(ロ・スピナリオ)」。

本作はその特異なポーズ、そして優雅な身のこなしから、ルネサンス期に高く評価されました。

紀元前3〜2世紀頃のヘレニズム文化のモデルと、紀元前5世紀のギリシャの作品に由来する頭部を融合させ、紀元前1世紀に考案されたと云われています。

 

マルクス・アウレリウス騎馬像

「マルクス・アウレリウスの騎馬像」は、8世紀からローマ帝国時代の宮殿であるラテラノ宮殿に収められており、来歴は不明となっています。

1538年にミケランジェロがカンピドリオ広場の中央に設置して以降、現在も広場のシンボルとして親しまれています。

この像は軍事的、市民的な功績をあげた皇帝を称えるためのもので、コインなど他の媒体にも複製され、広く流通しました。

 

カピトリーノ美術館は彫像・ブロンズ像の他にも、絵画部門ではカラヴァッジョ、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ、ピーテル・パウル・ルーベンス、ヴァン・ダイクといった巨匠作品を数多く所蔵しています。

 

「永遠の都ローマ展」@東京都美術館

永遠の都ローマ展

カピトリーノ美術館のコレクションを中心とした約70点の彫刻・絵画・版画などと共に、ローマ建国から古代の栄光、教皇たちの時代から近代までを紹介する「永遠の都ローマ展」が東京都美術館で開催。

本展は、カピトリーノ美術館のコレクションを日本でまとめて紹介する初の試みとなります。

 

2023年は、後の日本の博物館施策にも大きな影響を与えた「岩倉使節団」が、カピトリーノ美術館を訪ねてからちょうど150年にあたり、本展はこの節目の年にローマの姉妹都市、東京・福岡の2都市で開催されます。

 

「永遠の都」と呼ばれ、2000年を超える栄あるローマ市の歴史と芸術の全貌に迫る本展。

貴重なコレクションを鑑賞できるまたとないチャンスをぜひお見逃しなく。

 

永遠の都ローマ展

会期:2023年9月16日(土)〜12月10日(日)

会場:東京都美術館 

開館時間:9:30ー17:30(金曜日〜20:00)※入室は閉室の30分前まで

休館日:月曜日、9月19日、10月10日(ただし、9月18日、10月9日は開室)

公式HP:https://roma2023-24.jp/

巡回

会場:福岡市美術館

会期:2024年1月5日(金)~3月10日(日)

 

 

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