映画春画浮世絵
CULTURE

映画「春画先生」10/13より公開!日本映画史上初、春画を無修正で上映

江戸時代に木版画技術の発達と共に流行し、いわゆるエロ本として人々に親しまれた「春画」。

春画の研究に没頭する変わり者の研究者とその弟子を中心に展開する異色の偏愛コメディ映画「春画先生」が、2023年10月13日より全国の劇場で公開されます。

本作は⽇本映画史上初、無修正の春画を劇場映画で扱うものとして注目を集めています。

 

あなたの部屋に合うアートは?
「アート診断」

Q1.希望の価格帯は?

Q2.気になるジャンル・モチーフは?

国内最大のアートギャラリーで
あなたにおすすめの作品が
23件見つかりました!
診断をやり直す
国内最大のアートギャラリーで
あなたにおすすめの作品が
30件見つかりました!
診断をやり直す
国内最大のアートギャラリーで
あなたにおすすめの作品が
34件見つかりました!
診断をやり直す
国内最大のアートギャラリーで
あなたにおすすめの作品が
55件見つかりました!
診断をやり直す

北斎も描いた?江戸時代のエロ本「春画」

江戸時代に流行した浮世絵の一ジャンルとして、男女の性的な交わりを描き、当時多くの庶民に愛された「春画」。

春画は平安時代から存在していたと言われており、江⼾時代の⽊版画技術の発達により全盛期を迎え、鈴⽊春信、⿃居清⻑、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国貞など、名だたる有名浮世絵師たちも春画を描きました。

春画は性的な表現だけでなく、笑いを伴うものが多かったことから別名「笑い絵」とも呼ばれていました。

 

江⼾時代から身分を問わず多くの⽼若男⼥に愛好されていた春画は日本のみならず、海外でも人気を博しています。

2013年にはイギリスの大英博物館で開催された「春画 日本美術における性とたのしみ」展は9万人もの入場者数を記録。2015年には東京の永青文庫で日本初の「春画展」が開催され、20万人以上の入場者数を記録しています。

 

⽇本映画史上初、無修正の春画を公開

今回そんな春画を題材とした映画「春画先生」が、2023年10月13日より劇場で公開されます。

春画は美術愛好家を中心に高い人気を得ているものの、主要な美術館で大々的に取り上げられることは少なく、日本映画でもこれまで性器部分の描写は映倫審査のためボカし加工が必要でした。

 

本作は映倫審査で区分【R15+】の指定を受け、⽇本映画史上初めて、商業映画として無修正で春画が公開される話題作となっています。

 

変わり者の「春画先生」を演じる内野聖陽

春画先生

本作は、春画の研究に没頭する研究者を主人公に物語が展開します。

変わり者で有名な「春画先生」こと芳賀⼀郎を演じるのは、「きのう何食べた?(2021)」「初恋(2019)」など数々の個性的な役柄で知られる内野聖陽です。

そして、春画先生のしっかり者の弟子、弓子役を演じるのは、森見登美彦原作のアニメーション映画「ペンギン・ハイウェイ(2018)」で主演声優を務めた女優の北⾹那です。

 

変わり者の研究者としっかり者の弟子、というコンビを通して「好きなものにのめり込んでいく者たちの幸せ」、そして究極の「推し活」を描く異⾊の偏愛コメディ映画となっています。

 

あらすじ

物語は、将来への夢もないまま無為な⽇々を過ごしていたウェイトレスの春野⼸⼦の「私の⼈⽣にこの先、⾯⽩いことなど何ひとつ起こらないだろうと感じていたあの⽇…」というモノローグから始まる。

“あの⽇”、いつものように⽼舗喫茶店で働いていた⼸⼦は、⼈⽬をはばからず春画をじっと⾒つめるシブい中年男性と出会う。

⼸⼦に、春画とは何かを突然説き出し、詳しく知りたければ訪ねてこいと去っていく。

常連の変わり者”春画先⽣”だという。

この男、芳賀⼀郎は⾼名な春画研究家で、妻に先⽴たれ世捨て⼈のように春画の研究に没頭していた。

春画への興味と芳賀に⼀⽬ぼれしてしまった⼸⼦は芳賀宅をたずね、美と興奮の坩堝の春画講座を受けはじめる。

いつしか芳賀に導かれながら⼸⼦は、愛の冒険に⾶び込んでいく。

やがて芳賀が執筆する春画⼤全の編集者辻村や芳賀の亡妻伊都の姉⼀葉の登場で波乱の予感が…。

(プレスリリースより)

 

主演の内野聖陽は本作について以下のコメントを寄せています。

初めて脚本を読んだとき、性愛についての奥深さを感じさせるちょっと笑える、微笑ましい『おとぎ話』のような感覚を持ちました。

春画先生という役は、普通の人にはない距離感の人で、大きな喪失感をもってますけど、とても愛すべき研究者だと思いました。

 

塩田明彦が監督・脚本

本作の監督を務めるのは、「害虫」や「さよならくちびる」「⽉光の囁き」などの先鋭的な作品を発表し、海外でも評価の高い塩⽥明彦です。塩⽥監督は以下のコメントを寄せています。

 

江戸時代、“笑い絵”とも呼ばれた春画の世界は、男性同士はもちろんのこと、致す前の男女、さらには女性同士までが顔つき合わせ、笑い、楽しむものでした。

そうした日本の春画の知られざる美しさや艶やかさ、どこまでも陽気な人間賛歌とでもいうべき春画の魅力を少しでも多くの人々に知って頂きたい。

その一心で、わたしたちはこの映画を作り上げました。笑って笑って、ちょっとエロくて、でもやっぱり笑ってしまう、そんな楽しい映画に仕上がったと自負しております。

 

なんといっても絶品なのは内野聖陽演じる春画先生。

心に詰まった春画への思い、さらには愛する女性たちへの想いがいまにもはち切れそうで、気がつくと全身から不思議な震えと波動を発しているような人物を、えもいわれぬユーモアと、完璧といってもいい役作りで体現してくれました。

返す刀の北香那も、本当に胸を打つほど活き活きとして美しい。

決して大きくはない体を思いっきり自由に動かして、その一挙手一投足こそが愛にほかならないような見事な演技を披露しています。

そうして完成した映画「春画先生」が、世界中の“人間”を愛する老若男女、戦争や差別を超えて“生きること”を愛する皆様に届き、愛されることをいまはただ願ってやみません。

(公式HPより)

 

本作には他にも、柄本佑、白川和子、安達祐実といった豪華キャストが出演を予定しています。

公開はこの秋、楽しみにお待ちください。

 

映画「春画先生」

公開:2023年10⽉13⽇全国ロードショー
出演:内野聖陽、北⾹那、柄本佑、白川和子、安達祐実
原作・監督・脚本:塩⽥明彦

公式HP:https://happinet-phantom.com/shunga-movie/

 

 

関連記事

「日本芸術院」が新会員を発表、杉本博司・横尾忠則・田渕俊夫など9名が選出

国の栄誉機関である日本芸術院が、令和4年度日本芸術院会員候補者を発表しました。 現会員による投票や会員総会の承認を経て決定した新たな候補者は、田渕俊夫(絵画)、宮田亮平(工芸)、横尾忠則(建築・デザイン)、杉本博司(写真・映像)、

お年寄りに喜ばれる!プレゼントの選び方・おすすめのプレゼントを紹介

誕生日や長寿祝い、敬老の日にクリスマスなどのイベントの時に、「どういうものを贈ったらおじいちゃん・おばあちゃんは喜ぶの?」と、同世代でないからこそ、何を贈って良いか困ってしまう方も多いのではないでしょうか。 また、プレゼントの予算も関

ル・コルビュジエとは?代表作や建築界での業績を詳しく解説!

ル・コルビュジエはスイス生まれの近代建築を代表する三大近代建築家の中の一人です。 日本では国立西洋美術館を設計した建築家として有名ですが、計7カ国で彼が手がけた17の建築物が2016年に世界文化遺産に登録され大きな話題になりました

犬が登場する映画22選!「ペット」「マーリー」など、犬が主役の名作を紹介

楽しい時も辛い時も、いつも側にいてくれる愛犬。 そんな家族同然の犬が登場する映画は、今も昔も老若男女から愛される映画ジャンルです。 この記事では、世界的に有名な作品から、隠れた名作まで22作品ご紹介します。 本記事を参

草間彌生の公式グッズ15選!人気の「かぼちゃ」や「水玉」モチーフのグッズを手に入れよう

「草間彌生の水玉、ドットがデザインされたかわいい雑貨が欲しい」  「草間彌生のかぼちゃのグッズが欲しいけど、どこで買ったらいいの?」 といった草間ファンの方に、草間彌生の超人気グッズから、ちょっとかわったコアなグッズまで厳選された1

TOP