草間彌生の回顧展「Yayoi Kusama: 1945 to Now」香港 M+ で開催!11/12から
2021年11月12日、香港西九龍文化区にオープンした美術館「M+」(エムプラス)。
同館の開館1周年を祝し、草間彌生の大規模個展「Yayoi Kusama: 1945 to Now」が開催されます。
日本国外ではアジア最大規模の回顧展となる本展。
絵画、ドローイング、彫刻、インスタレーション、アーカイヴ資料など200点以上もの草間彌生作品が展示されます。
会期は2022年11月12日〜2023年5月14日です。
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開館1周年を迎える香港「M+」
西九龍文化地区は、ビクトリア湾に隣接する埋立地に、世界水準の文化地区を創造する開発プロジェクトが進められており、劇場やパフォーマンススペース、美術館など様々な文化的施設が集まるエリアです。
西九龍文化地区の新しいランドマークとして、2021年11月12日に開館した「M+(エムプラス)」は、20〜21世紀のビジュアルアート、デザイン、建築、映像など、視覚芸術のコレクションと展示を目的とした美術館。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ロンドンのテートモダン、パリのポンピドゥーセンターにも匹敵する規模を持つ、アジア最大級の施設です。
M+はオープンから僅か1年の間に、1〜4月までパンデミックによる一時的な閉館があったにもかかわらず、既に153万人を超える来館者を動員。香港市民から強い支持を得ています。
アジア最大規模となる草間彌生の回顧展「Yayoi Kusama: 1945 to Now」
M+は、開館1周年を祝して、21世紀を代表する現代アーティスト・草間彌生の回顧展を開催すると発表しました。
本展では、絵画、ドローイング、彫刻、インスタレーション、アーカイヴ資料など200点以上もの作品が展示され、日本以外で開催される史上最大規模の回顧展となります。
第二次世界大戦中、草間彌生が10代の頃に描いた初期のドローイングから、渡米後に発表した先鋭的な作品、最新の没入型インスタレーション作品まで、草間彌生の70年を超えるキャリアを新しい解釈で紹介。
独自の美学と哲学を磨き上げてきた草間彌生の人生と作品の物語、創造的探求の原動力を掘り下げます。
展示構成は、「無限」「蓄積」「ラディカル・コネクティビティ」「バイオコスモス」「死」「生命の力」という6つのテーマに分かれており、鑑賞者は草間彌生の生涯と作家活動の全てを理解することができます。
初公開作品も多数
本展の見どころは、初公開となる3つの新作です。
「Death of Nerves (2022)」は、草間彌生のモチーフである無限の網を3次元空間に拡張した、M+の委嘱による色鮮やかな大規模インスタレーション作品。
「Dots Obsession-Aspiring to Heaven’s Love (2022)」 は、草間彌生特有の鏡面空間と水玉を含んだ、万華鏡のような視覚と知覚体験を提供する作品となっています。
メインホールでは、「Pumpkin (2022) 」と題した2点の大型彫刻も公開される予定です。
本展は、M+の副館長兼チーフ・キュレーターのドリュン・チョン、インディペンデント・キュレーターの吉竹美香の共同企画で行われます。本展の企画に携わったスタッフは以下のコメントを寄せています。
M+副ディレクター/チーフキュレーター
ドリュン・チョン
草間彌生は、現代において最も影響力があり、インスピレーションを与えるアーティストの一人です。
アジアにルーツを持ち、国境を越えた歴史を持ち、1940年代から現在に至るまで培ってきた独自の芸術言語と哲学が、彼女を現在のような世界的な文化人にしたのだと思います。
本展は、草間彌生の芸術の全軌跡を包括的に紹介する中華圏初の回顧展であり、鑑賞者は、この先見性のある芸術家の業績を全体的かつユニークな視点で捉えることができます。
インディペンデント・キュレーター
吉武美香
M+の展覧会は、草間彌生の芸術哲学と人生に新たな光を当てるものです。
草間彌生は、自身のキャリアにおいて直面した課題や、生涯にわたり精神疾患と闘い続けた個人的な経験を、世界的なパンデミック時代の中で、癒しの再生力を通じて創造的な力に変えてきたのです。
今回のテーマによる軌跡と新作を通じて、彼女の深いビジョンを観客に紹介できることを嬉しく思っています。
M+ミュージアム・ディレクター
スハンニャ・ラッフェル
国際的に高い評価を得ている草間彌生の分野横断的でグローバルな芸術活動は、M+が提供するものの本質と共鳴しており、皆様に本展を紹介できることを誇りに思います。
今年も素晴らしい展覧会とプログラムのラインナップをご用意してお待ちしております。
本展に合わせた書籍を販売、特別プログラムも
また、本展に合わせ、ロンドンを本拠地とする美術系出版社・テームズ&ハドソンはM+とのコラボレーションにより「Yayoi Kusama: 1945 to Now」を出版。
ドリュン・チョンと吉武美香が編集を担当し、400ページにわたる豊富な図版を掲載した本書は、キュレーターによるエッセイ、草間彌生のビジュアル年表、この分野の第一人者による座談会、詩、過去のインタビュー、未発表のアーティスト・ライティングなどが掲載されています。
英語版、中国語版ともに、2022年9月15日からオンラインショップ「M+ Shop」にて予約受付を開始。
展覧会期間中、M+では特別プログラムも用意されており、学芸員によるトークイベントや上映会、家族で楽しめるアクティビティなど、草間彌生の芸術活動をより深く知ることができる充実した内容となっています。
草間彌生がいかにして世界的な文化的アイコンとなったのか、これまでの活動を深く知ることができる本展。
香港への渡航制限は未だ厳しい状況ですが、お近くにお住まいの方はぜひ、M+へ足を運んでみてください。
Yayoi Kusama: 1945 to Now
会期:2022年11月12日〜2023年5月14日
会場:M+
公式HP:https://www.mplus.org.hk/en/exhibitions/yayoi-kusama-1945-to-now/
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