「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」国立新美術館で開催、 9/20〜
世界的ファッションブランド「イヴ・サンローラン」の創業者であり、かつて「モードの帝王」「モードの革命家」と呼ばれた偉大なファッションデザイナー、イヴ・サン=ローラン(1936-2008)。
イヴ・サンローラン美術館パリの協力を得て、日本では没後初となるイヴ・サン=ローランの大回顧展「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」が国立新美術館(東京,六本木)で開催されます。
本展は11の章で構成され、ディーオールでのデビューから、ブランドとして初のコレクション、そして独自のスタイルを確立するまでをイヴ・サンローランによるルック110体のほかアクセサリー、ドローイング、写真によって一堂に紹介する内容となっています。
会期は、2023年9月20日〜12月11日 です。
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ファッションの帝王、イヴ・サン=ローランの功績を振り返る大回顧展
イヴ・サン=ローラン(1936-2008)は、アルジェリア・オラン生まれのフランスを代表するファッションデザイナーです。
彼は17歳の時にファッションデザイナー養成校「パリ・クチュール組合学校」に入学し、IWS(国際羊毛事務局)主催のデザインコンテストで最優秀賞を受賞。
1955年、19歳の時に『VOGUE』編集者の紹介でディオールに就職。ディオールの急死により21歳という若さで主任デザイナーに就任し、1958年に初のコレクションとして発表した「トラペーズ・ライン」で大成功を収めました。
1961年には、恋人で資産家のピエール・ベルジェの出資により、オートクチュールメゾン「イヴ・サンローラン(YSL)」創設。その後も革新的なデザインを次々と発表し、女性の装いに変革を起こし続けました。
史上初めてランウェイに有色人種のモデルを起用し、自らがブランドの広告塔になるなど、2002年の引退表明まで、半世紀以上にわたってファッション業界に大きな功績を残した人物です。
そんなファッション業界の革命家、イヴ・サン=ローランの功績を振り返る、日本では没後初の大回顧展「イヴ・サンローラン展」が、今回、イヴ・サンローラン美術館パリの協力を得て、国立新美術館で開催されます。
女性の装いに変革を起こした、イヴ・サン=ローランのデザイン
トラペーズライン
1958年、ディオールの急逝後にメゾンを継いだサン=ローランは、最初のコレクションで「トラペーズライン」を発表し、「ディオールの再来」と絶賛されました。
50年代のドレスにはない、解放されたウエスト、装飾を抑えたシンプルなシルエットは、まさに当時の女性が求めるデザインでした。
ル・スモーキング
イヴ・サン=ローランが1966年に発表した女性のためのタキシードスタイル「ル・スモーキング」は、ファッション業界で大きな物議を醸し、大衆からは当初批判的な意見が飛び交いました。
当時まだ女性が人前でパンツを履くのはあり得ない時代に、イヴ・サン=ローランは、男性用の衣装を女性が着こなすことができると示してみせたのです。
当時のニューヨーク社交界の華であったナン・ケンプラーがタキシードスーツを着てニューヨークの名店「ル・コーテ・バスク」に入ろうとしたところ、入店を拒まれたという逸話が残っています。
2008年にサン・ローランの共同創業者であるピエール・ベルジェは「ガブリエル・シャネルは女性に自由を与え、イヴ・サン=ローランは女性に力を与えた」という言葉を残しています。
モンドリアン・コレクション
アートとファッションのコラボレーションを初めて実践したのもイヴ・サン=ローランでした。
その代表作として知られるのが、1965年に発表した「モンドリアン・コレクション」です。
抽象画家ピエト・モンドリアンが確立した「コンポジション」と、そこに込められたモダニズムの精神へのオマージュが込められています。
彼はランウェイにもアートを取り入れるなど、ファッション×アートという新しいビジョンを生み出しました。
他にも、肌が透けて見える「シースルー」や、サファリジャケットをアウトドアからモードへと昇華させた「サファリルック」、スカートに代わる日常着としてパンツを普及させるきっかけとなった「パンタロン」など、イヴ・サン=ローランは、今日私たちが当たり前に着ているデザインの多くを生み出しました。
本展の開催にあたり、ピエール・ベルジェ・イヴ・サンローラン財団のマディソン・コックス理事長は以下のメッセージを寄せています。
「イヴ・サンローラン展」に寄せて
ピエール・ベルジェ・イヴ・サンローラン財団 理事長
イヴ・サンローラン美術館パリ プレジデント
マディソン・コックス
イヴ・サンローランは現役のデザイナーで初めて1983年にニューヨーク・メトロポリタン美術館で展覧会が行われたことで知られています。
また、没後の大型の回顧展は2010年にパリ市立プティ・パレ美術館で行われ、世界中から注目を集めました。
来年、イヴ・サンローラン本人が大好きだった日本の地で、アジア初の大回顧展を開催できることはこの上ない喜びです。
本展では、テキスタイル作品110点のほか、イヴ・サンローラン自身が描いたグラフィック作品124点、写真作品30点、ジュエリー55点が展示される予定です。
本展を通じて、ぜひ日本の皆さまにもイヴ・サンローランの卓越した技術力や人となりを感じていただけたら嬉しく思います。
本展では、フランスのイヴ・サンローラン美術館の協力によりイヴ・サン=ローランによるルック110体のほかアクセサリー、ドローイング、写真を展示。
ディオールでのデビューから独自のスタイルを確立するまでの、サン=ローランの人生と、ファッション業界に残した功績を辿る内容となっています。
デザインを通して、ファッション業界だけでなく世間の常識・価値観を覆したイヴ・サン=ローラン。
彼の生み出したデザインとその功績を、ぜひ美術館でご覧ください。
イブ・サンローラン展 詳細情報
会期:2023年9月20日水曜日〜2023年12月11日月曜日
開館時間:10:00~18:00(毎週火曜休館)
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで展示会場:国立新美術館企画展示室1E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2公式URL:https://ysl2023.jp
観覧料:未定
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