イギリスバンクシー
ART

バンクシーの新作、廃墟に描かれた壁画を解体業者が建物ごと破壊!?

神出鬼没のストリートアートアーティスト、バンクシー。

2023年3月15日、バンクシーの公式Instagram上に新作が投稿されました。

この作品は、イギリスの海辺の街にある建物の壁に描かれたもので、制作直後、地元の解体業者により建物ごと破壊されたことが分かりました。

建物の敷地はもともと解体予定地であり、監督していた解体業者は「壁画がバンクシーの作品だとは知らなかった」とコメントしています。

 

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3月15日、バンクシーInstagramに新作を投稿

 
 
 
 
 
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Banksy(@banksy)がシェアした投稿

2023年3月15日、バンクシーは自身の公式インスタグラムに新作の写真を含む3枚の画像を投稿しました。

最初の2枚の写真には、イギリス・ケント州の海辺の町ヘーンベイ(Herne Bay)にある老朽化した建物に描かれた壁画が写っており、3枚目の写真には、この壁画が地元の解体業者によって建物ごと取り壊された様子が写っていました。

 

カーテンを開ける少年と猫の壁画

建物の壁には、金属製のカーテンを開く少年と、猫のようなシルエットが描かれていました。

バンクシーがInstagramに投稿した3枚目の画像(壁が破壊されている様子の写真)には「Morning is broken. 」というタイトルが加えられています。

投稿ではこのタイトル以外、作品の詳細や破壊の経緯は語られていません。

この投稿に対し、多くのファンから「解体自体が演出なのでは?」と推測するコメントが寄せられましたが、解体は地元の地主により行われたことが明らかになりました。

 

バンクシーは破壊されることを望んでいた?

この壁画が描かれたのは、1529年頃に建てられた築500年の建物で、この敷地を所有する地元の不動産開発会社カイトウッドは、67軒の新築住宅の建設を予定していました。

建物の取り壊しは昨年末に承認され、誰もこの壁画の重要性には気づいていなかったとのことです。

 

取り壊しを始め、地主も私たちの作業を見ていましたが、それがバンクシーだとは誰一人思っていませんでした。

バンクシーだと知って、気分がたちまち悪くなりました。

と請負業者のジョージ・コードウェルは地元メディアKentOnlineの取材に対しコメントしています。

 

この絵の出所を知った作業員や地主たちは、すぐさま瓦礫をかき分け、作品が無事かどうか慌てて確認し始めたとのこと。

幸いなことに、合板の一部分には、ステンシルで描かれた人物のほとんどが残っていました。

 

瓦礫の山から作品が回収される様子を見ていた地元のアダム・ブルックスさんは、「ゴミ箱から出てきた聖杯のようだった」とKent Onlineの取材に対しコメント。また、

バンクシーは普通、人に見てもらいたい場合は作品をインスタグラムに投稿するので、破壊されることを望んでいたに違いないと思います。

今回は明らかに、壁画が取り壊されるために描いたのではないかと思います。

と語っています。

 

近年、バンクシー作品はオークションで高値で取引されており、市場価値の高騰から、壁画の盗難や転売、所有権を巡る争いが問題となっています。

今回、バンクシーは壁画の破壊を望んでいたのか、建物の破壊にどこまで関与していたのか、背景は謎に包まれたままですが、バンクシーを象徴するパフォーマンス作品の一つとなったことは間違いありません。

バンクシーの次の新作は一体どのような形で発表されるのでしょうか?

Instagramの投稿を楽しみに待ちましょう。

 

 

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